ゆづっち 104 ページ4
先生の授業をみっちり受けた後に
実火の中学復習コースを約2時間半。
やっと夕飯までの休憩時間がやってきて
その頃には体がウズウズして仕方なかった。
本当は夜に妖退治があって
寝ていたほうが体のためではあるが、
今は誰かと一勝負でもしなきゃ治まる気がしない。
そんなとき、脳裏に浮かんだ奴が一人。
思いついたら居ても立ってもいられなくなって
突き当りの部屋に並べてある多種多様の武器を物色する。
かつて青器を使いこなすために揃えた武器たちは
全て訓練用。
人間にも神にも無害なものだ。
その中から長剣を２本抜き取り鞘に収める。
本当は神器で戦いたいところだが
二人とも外出中とタイミングが悪かった。
「よし、いくか」
向かった先は小福さん家。
大黒さんに軽く挨拶を済ませ２階へ上がらせてもらう。
「夜卜、一勝負しないか」
「んお、Aじゃん。
今だりぃんだけどー……」
壱岐さんと雪音も留守らしく完全に
だらけモードの夜卜。
どうやら今寝ている場所から動く気は
全くないらしい。
そういえばこの前、
とろける４種のチーズまん食べたいとか言ってたな。
これで釣れるか?
でも壱岐さんにもらったって喜んでた気もするし。
「……もしもお前が勝ったら
美味いプリン奢ってやる」
そして思いついたのは
前にカエデに連れて行ってもらった店のプリン。
正直私もまた食べたいし。
「マジで!?すぐ準備してくる!!」
プリン、と聞いただけで勢いよく起き上がって
準備を始める夜卜。
内心呆れつつ、下で大黒さんと雑談していた。
「どこでやるんだ?その一勝負ってやつ」
「高天原の屋敷の庭です。
そこなら暴れてもいいですし。」
そういうと、少し驚いたような表情を見せる大黒さん。
「珍しいな。お前、高天原の屋敷に住みたくないから
ってわざわざ社の近くに一軒家建ててるってのに」
「本当はあんまり行きたくないんですけど、
まあ別に自分の屋敷ですし」
気をつけてな、とお見送りを受け
準備を終えた夜卜と社から高天原に向かう。
夜卜にとっても想定外な場所なのか驚かれたが、
あいつの2坪6.6平米の土地じゃ戦えないし。
「相変わらずでっかいな。
でも今に見てろ、お前の十倍ぐらいでかい
屋敷をいつか建ててやる!!」
「あーはい。頑張れ」
くそぉ、と拗ね始めた夜卜を他所に
持ってきた長剣を一本投げつける。
「じゃあ始めるぞ」
「余裕でオレが勝っても拗ねるなよ」
少し冷たい風が私たちの間を吹き付けた。
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黒猫♪♪ - あの、、、続きは書かないんですか？ (2016年8月7日 13時) (
レス) id: 80ca512ce2 (このIDを非表示/違反報告)
蝶蘭 - 早く続きが読みたいです！更新待ってます。 (2016年6月28日 0時) (レス) id: ec2100ac58 (このIDを非表示/違反報告)
千差(プロフ) - 獅子王さん» ありがとうございます、これからもいい作品になるよう頑張るので応援お願いします！！ (2016年3月23日 22時) (レス) id: eb938e0fb9 (このIDを非表示/違反報告)
獅子王(プロフ) - いゃ〜、すっっっごく！面白いデス！更新頑張ってください！ (2016年3月23日 11時) (レス) id: cf45032fbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆづっち 千差 | 作成日時：2016年3月6日 16時
