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凛Side
「はい」
「ありがとう」
静かにお茶を出してくれる佐藤くん。
飲まないのは失礼だから無理矢理流し込んだ。
「何か休日に会うの久しぶりだね」
「………ねぇ、いや、そうだね」
中学の頃を思い出して言う私に
佐藤くんは言いかけて言葉を飲み込んだ。
きっと踏み込んで来て欲しくなかったんだろう。
でも、そんな簡単に願いが叶うはずがないんだ。
「何であんなところに居たの？」
「………やっぱり聞くよね」
「ゴメン。でも、知りたくて」
どうしてよりによって佐藤くんに見つかるんだろう。
人目の着かない場所を選んだのに。
「ラクになれるかなって」
「………………」
何も言わずに悲しそうに見てくる。
当たり前だ。
目の前でそんな事を言われたら誰だってそうなる。
だから、これ以上、佐藤くんの邪魔にならない様に立ち上がった。
「待って！」
帰ろうとする足を止めて振り向くと
佐藤くんに抱きしめられた。
「ゴメン、気持ち悪いよね」
「……………」
「でも、帰らせたら消えちゃいそうで」
涙声とは反対に抱きしめる力が強くなる。
「佐藤くん苦し」
・
・
「ずっと好きだった」
*
続く (更新停止中)
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作者名：凛 x他1人 | 作成日時：2017年8月19日 22時
