人集り... ページ6
愛佳「うわぁ、人多いね〜。」
A「うん、予想以上の多さなんだけど...。」
何とか高校に到着した私と愛佳。
2人して、校門前に突っ立っていた....。
入学式だから当たり前と言えば当たり前だか...。
愛佳「ねぇ、新入生の人集り...って言うよりさ。」
A「先輩達の人集り...だよね。」
うん...と、頷く愛佳の目線の先...。
そこには、黄色い歓声を上げている先輩達の姿があった。
その人集りの中心には２人組の男子高校生。
その後ろ姿には私を含む愛佳も見覚えがあった...。
愛佳「中心にいるのってさ...あの人達だよね？」
A「うん、つい数分前見たんだし...間違いないよね。」
そう...。
あの時助けてくれた...。
先輩１「へ〜、清川君って言うんだ〜！」
先輩２「藤井君〜、良かったら家の部活来ない？」
先輩３「２人共〜、入学式すぐ終わるし...一緒に遊ぼ〜よ〜！」
愛佳「２人共、人気者だね〜...てか同級生だったんだぁ。」
私が独りの世界へ入る直前...
愛佳の一言でこちらの世界に留まった...
愛佳「にしては...２人共、人気者だね？」
A「うん...、登校初日で忙しそうだね。」
２人して人集りを見つめていると...。
髪の後ろを赤く染めている例の２人組の１人と目が合った...。
A「愛佳...、なんか面倒事に巻き込まれるかも...。」
愛佳「え？...それってどういう...。」
愛佳の言葉を遮り、私と目が合った１人がかなり大きな声で。
【あっ、知り合い見つけたんで俺ら行きま〜す。】
赤髪の男は黒髪の男にアイコンタクトの様な仕草で私と愛佳を見た...。
【本当だ...先輩達また今度話しましょう...ね？】
２人の男子高校生は私達の元へ走ってくる...。
赤髪の男「おい、こっち来い...。」
A「え？あの...。」
黒髪の男「今度は俺達を助けてくれない？」
愛佳「あ...。」
２人の男子に手を引かれて。
学校の外...校庭の端らしき所に出た...。
さっきの先輩達の声がしていた気がしていたが...。
そんな事もお構い無しに...。
名前も知らない、今日会ったばかりの人に。
手を...きつく握られ手を引かれていた...。
赤髪の男「うぃ〜、流石に疲れた...。」
黒髪の男「ごめんね〜、勝手に巻き込んじゃって...。」
赤髪の男「まぁ、さっきのお礼って事で許してくれね？」
愛佳「いえ、私達は別に...ね！」
A「私達も直接迷惑をかけられたわけではないですし...、謝らないでください...ね？」
続く
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作者名：リョウ | 作成日時：2018年10月19日 21時
