肆頁─酒場ニテ─ ページ9
太宰 Side
「ねぇ、A。君はまだ未成年なわけだし、あまり呑まない方が善いんじゃ...」
『大丈夫ですよ。私の躰は私自身の異能によって他人よりも成長が早いので。......まぁ、対象になるのは内蔵だけですが』
そう云って彼女は葡萄酒の入ったグラスを軽く指で弾いた。
薄暗い店内にぼんやりと灯る吊り下げられた照明が目に暖かい。
此処はポートマフィアの息がかかった酒場。
そうでなければ見るからにお子様な彼女にアルコール飲料を提供してもらえるわけがない。
私が敬語を抜き、Aが敬語で話す。
普段と立場が逆転したことに混乱する人を見かけるのも珍しくはない。
基本的に私達は仕事とプライベートを分けるようにしている。
仕事では師である彼女に敬語を使い、それ以外では人生の先輩ということで逆にAが私に敬語を使う。
こうなったのも彼女のとある悪戯のせいなのだが、それはまたの機会に。
......それにしても。
「Aって結構な量呑むよね。いつも云ってるけど、悪酔いだけはしないでよ」
『判ってますよ。ほら、太宰さんも中也さんもどんどん呑みましょ〜!』
ほんのりと頬を赤くさせたAが笑顔で
こうなると私は断りにくい。
...いや、断れないと云った方がいいだろうか。
まぁ中也はそんなのお構い無しみたいだけど。
「いや、俺は」
『そうやって渋ると躰に悪いですよ』
「それなら酒を呑む方が善くないだろうが」
『...嫌になるほどの正論ですね』
中也の言葉に肩を落とし、Aは渋々といった様子で珍しく引き下がった。
その表情はむすっとしていたが、酔いが浅いと
毎度そうしてくれると善いのだけどね。
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
517人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
煉華☆(プロフ) - ラズベリーさん» 返信遅れてしまいすみませんでした!先ほど承認を出させていただきました。双黒良いですよね、私も最推しです(*^^*) 最終更新からかなり日が空いてしまいましたが、今日から再開予定ですのでまた読んでいただけると幸いです。コメントありがとうございました! (2019年9月27日 8時) (レス) id: fa2422e9a4 (このIDを非表示/違反報告)
煉華☆(プロフ) - 燐華さん» 返信遅れてしまい申し訳ありません。わざわざ申請してもらったのにこう言うのはなんなのですが、文章をしっかりと読んだ上での申請をお願いしております。フレンド数の上限の関係でこうなってしまって本当にすみません!拒否はしてませんので良ければお待ちしております (2019年9月27日 7時) (レス) id: fa2422e9a4 (このIDを非表示/違反報告)
ラズベリー(プロフ) - フレンド申請させていただきました。〈ラズベリー〉です!推しは旧双黒の2人です!このお話凄く面白いのでこれからも更新頑張って下さい! (2019年9月18日 16時) (レス) id: 56fb91a534 (このIDを非表示/違反報告)
燐華(プロフ) - フレンド申請させていただきました。ユーザー名は彼岸花です。 (2019年9月18日 9時) (レス) id: 7838562921 (このIDを非表示/違反報告)
煉華☆(プロフ) - サナさん» いただければ幸いです。 (2019年7月5日 15時) (レス) id: fa2422e9a4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:煉華 | 作成日時:2016年12月19日 15時