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彼女の事は他の誰よりも知っているつもりでいた。
けれど思い返せば何も知らなかった。









…既に自分の物と思えない体。
視界が暗闇だけとなった時、僕は真木でなく三好になった。
数少ない、辿る記憶が蘇る。









…きっとこれで良かったと思う。
僕が彼女を知ったなら、彼女も僕を知っただろう。
僕の記憶が彼女を殺すのはどうしても許せないから。








…だけど、僕も彼女も口に出さなかったな。
お互い言葉にしなくても過ごした時間が想いを物語って居た。







けれど、
やっぱり伝えたかった。









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作者名：まどろみ | 作成日時：2020年4月8日 21時

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