219話 ページ38
宇隨さんの報告が終わると、次は私に目を向けられる。
「Aは血気術が使えるようになったみたいだね」
『はい!』
私は急いで立ち上がり、その時の状況らを話す
柱の方々全員の視線が刺さって胃が痛い…
禰豆子ちゃんが血気術を使えるようになったのは、那田蜘蛛山の任務時。
彼女の場合話せないから、蝶屋敷で炭治郎くんが…胡蝶さんを通じて説明したらしい。
……ならば私もそれで良くない?
いや呼ばれたから来たけどさ、胡蝶さんに御館様へ伝えてもらえれば良かったのでは?
「…初めて聞く特徴の血気術だね。いや、異形と言うべきなのか…」
血気術ならば、何かしら術を使うだろう。
禰豆子ちゃんの炎みたいに。
しかし私は羽が生える
となると異形?でも異形は姿が変わらない
アレだな…遊郭で戦った妹の上弦に近いのかな…
「A、ありがとう」
考えていれば御館様に微笑まれ、私は急いでしゃがむ。
アッはい出番終了ですね!
報告も終わったしこれで会議は閉会かな…
と、思っていれば。
「…最後に天元から提案があるそうだね、」
「はい」
終わりかと思えば、まだ宇隨さんからあるようだ。
他の柱の方々も提案なんて普段なら無い事らしく、数人は不思議そうに顔を見合わせている。
「…今Aに設けられている行動の制限……それを無くしてもいいんじゃねぇか?」
『…え』
宇隨さんの言葉にポカンとする
周りの柱の方々も、少し驚いた様子だった。
えっ…
私の行動制限を無くす?
今私は柱の方々と一緒でないと、蝶屋敷の外へは出られない。
それでも拘束されてる訳じゃないし大分自由な鬼だと思う。
だけどそれすらも無くすなんて…いつでも街へ逃げるかも、って事だよね?それ…いいの?
「Aは知っての通り鬼殺隊としてたくさんの活躍をしている。無限列車では上弦の参と、今回の任務では陸と…俺や周りの奴を殺させまいと戦った。普段の任務同行でもAの人のための行動は見られているだろう」
宇隨さんが淡々と述べていく中、私は困惑していた
だってそんな風に言って貰える程私は何も出来なかったもの。
殺させまいとする…それは私だけじゃない、皆そうするじゃないか。
目の前で誰かが死ぬなんて嫌だ、助けようとするに決まってる。
「Aは鬼だ…だが信頼出来る。俺はしてる、Aの作った飯だって何杯も食える。…お前らはどうだ?」
何で急に…と呆然としていた、…けれど
理由とかそんな事どうでも良くなってきた。
『…っ』
ただ凄く嬉しい
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癒し系猫(プロフ) - 宇髄の髄は隨じゃありませんよ〜! (2023年5月2日 19時) (レス) @page20 id: 0e8640f8c4 (このIDを非表示/違反報告)
まどろみ(プロフ) - 呉羽さん» 作者の妄想やら想像詰め込みまくりですよ笑 そう言って頂けて嬉しいです! (2020年3月25日 21時) (レス) id: ec3dea80f5 (このIDを非表示/違反報告)
呉羽(プロフ) - 面白い!こういう話大好き (2020年2月20日 4時) (レス) id: 14d7fd66da (このIDを非表示/違反報告)
まどろみ(プロフ) - 呉羽さん» ありがとうございます!いつも応援して下さってますよね、本当に嬉しい限りです!頑張りますううううううううう!!! (2020年2月4日 7時) (レス) id: ec3dea80f5 (このIDを非表示/違反報告)
呉羽(プロフ) - おもしろいです。完結するまで毎日見るねええええええええええええええええええええ!!! (2020年2月2日 9時) (レス) id: 14d7fd66da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まどろみ | 作成日時:2020年1月1日 21時