218話 ページ37
そして次の日…
予定通り、私は胡蝶さんと共に御館様の屋敷へと隠の人達に連れて行って貰った。
庭の砂利を鳴らして進めば、もう何人かの柱の方は揃っていて…
『(…猛烈に緊張してきたァー!)』
もうこの空間に居ること事態がね!もう緊張!
「A!」
…と、そんな風に思っていれば
パタパタ駆けてきて私の前に立ったのは…時透さん。
前の任務で少し親しくなれて…でも忘れてしまうと言うから、てっきり私の事も記憶の彼方かと思ったのに…
『お久しぶりです!』
「久しぶり、任務で怪我したんでしょ。平気?」
前までとは考えられない可愛らしい口調と態度。
彼ってこんな忠犬みたいな人だった?
『はい大丈夫ですよ…というか、あの、私の事覚えて頂けてたんですね…』
「…うん。あんな風に言ってくれたのはAが初めてだったから。」
儚げに微笑む彼は、正直とても可愛らしかった
そして私も、彼にちゃんと言葉が届いた事…本当の意味で、その時だけじゃなく心に届いてくれた事が嬉しくて…思わず口角が上がる。
「随分仲が良いのですね」
時透さんが懐くなんて珍しい、と一連の流れを見ていた胡蝶さんも微笑む。
あっ、天使が二人もここに居る…
…そんな風に感激していれば、
「御館様のおなりです」
可愛らしい声が響き、部屋の奥から影がやって来る
途端、柱の方々全員が風のように動き…綺麗にきちんと整列し膝を着く。
その動きに、おぉ…と思いながら私も真似する
甘露寺さんが御館様へ「ご謙遜で何より…」と言葉を述べる。
その後顔を上げて…私は初めて気がついた
…御館様の姿が、前に会った時よりもずっと弱っている。
前より白く細い。
顔の上半にあった火傷のような痣も、顔全体を覆うように広がって来ている…
「今日皆に集まってもらったのは、先日天元と炭治郎達…そしてAが退治した上弦について報告を聞くためだ」
普段なら始末書的なもので報告は終わるが、今回は何年かぶりの上弦との対峙。
直接報告がされる事となったようだ
「天元、そのままで良いから報告をしておくれ」
まだ完治仕切っていない宇隨さんを気遣っての言葉。
宇隨さんの方を見ると眼帯で着物姿
体調とかいつも通りに見えるけど…実際そんなわけ無いのだ。
……でも、本当の痛みは彼本人にしか分からないが…
彼が思ったより元気そうで良かった。
いやホント見た目だけだろうけどね?
彼が一番の重症だし柱も引退せざるを得ないけれど…
『…』
前みたいに話す姿を見て、安心した
.
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癒し系猫(プロフ) - 宇髄の髄は隨じゃありませんよ〜! (2023年5月2日 19時) (レス) @page20 id: 0e8640f8c4 (このIDを非表示/違反報告)
まどろみ(プロフ) - 呉羽さん» 作者の妄想やら想像詰め込みまくりですよ笑 そう言って頂けて嬉しいです! (2020年3月25日 21時) (レス) id: ec3dea80f5 (このIDを非表示/違反報告)
呉羽(プロフ) - 面白い!こういう話大好き (2020年2月20日 4時) (レス) id: 14d7fd66da (このIDを非表示/違反報告)
まどろみ(プロフ) - 呉羽さん» ありがとうございます!いつも応援して下さってますよね、本当に嬉しい限りです!頑張りますううううううううう!!! (2020年2月4日 7時) (レス) id: ec3dea80f5 (このIDを非表示/違反報告)
呉羽(プロフ) - おもしろいです。完結するまで毎日見るねええええええええええええええええええええ!!! (2020年2月2日 9時) (レス) id: 14d7fd66da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まどろみ | 作成日時:2020年1月1日 21時