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208話 ページ27

善逸くんは私が眠っていた間、相当暇していたらしい。
普段ならベッドに横になっていても炭治郎くんや伊之助くんが話し相手になるが…
今は彼らが居ない。
アオイちゃん達も忙しいから滅多に来ないそうだ。

「…早く目覚ましてくれよ」
ひとしきり話た後、善逸くんがポツリと言った。
私も彼も不安で仕方無いんだ…
胡蝶さんが治療してくれたんだ、目が覚めるって信じてる。
また笑顔を見せてくれると信じているけれど…
今までの大怪我とは訳が違うしなぁ

そんな事を考えていた…と、
「Aさん」
後ろから声がかかった。
『あ、胡蝶さん』
ついさっきぶり。
扉からヒョコっと顔を出した胡蝶さんが、私に声をかけた。
まだ検査が残ってたりしたのかな…?

「目を覚ましたばかりで申し訳無いんですが…明日甘露寺さんと任務へ向かってください」
任務…!
けっこうドタバタしてるんだなぁ…
私の場合鬼だし、目を覚ませば怪我も無く万全状態。
もういつだって動けまわれるのだ。
気分的には、ブラック企業かよコノヤローだが仕方無い。

「え…じゃあAちゃん明日居なくなっちゃうの?」
「いえ夕刻からです。甘露寺さんが来られると思うのでよろしくお願いします」
『はい!』
胡蝶さんは颯爽と立ち去って行く。
彼女も忙しいんだよな…

実はつい先日、少し離れた山での任務で隊がまるまる一つ全滅したらしい。
他の隊士が駆けつけた時には鬼は消えていたとの事だが…恐らく十二鬼月。
数人は虫の息だが生き残って居たらしく、彼らの処置も必要なのだ。
蝶屋敷はもともと人手か少ないし今は特に忙しなく見える

「えぇ酷いよぉ。だってAちゃん起きたばかりじゃない、それなのに明日すぐ任務なんて!」
Aちゃんが大変じゃない!ていうか俺が寂しいから嫌だ!
別に今すぐ行く訳では無いのだが、私の腕をギュッと掴む善逸くん。

『今は皆忙しいんだよ、十二鬼月に思われる鬼も現れてるし…』
私だって善逸くんと話すのは楽しいし、ここに居たいけどさぁ…
『任務帰り甘い物買ってくるよ。』

「…Aちゃん、俺の事甘い物与えとけば良い男って思ってるでしょ」
『いや……うん、正直思うけどさ。でも私だって善逸くんと話してたいよ?けど任務だからしょうが無いし…』
「……思ってたのね。まあ甘露寺さんとだから良いけどさ!!」
『…?』




ーーーーーー
''少し離れた山での任務''で''隊がまるまる一つ全滅''というのは、獪岳が上弦の壱と遭遇した任務の事です

.

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癒し系猫(プロフ) - 宇髄の髄は隨じゃありませんよ〜! (2023年5月2日 19時) (レス) @page20 id: 0e8640f8c4 (このIDを非表示/違反報告)
まどろみ(プロフ) - 呉羽さん» 作者の妄想やら想像詰め込みまくりですよ笑 そう言って頂けて嬉しいです! (2020年3月25日 21時) (レス) id: ec3dea80f5 (このIDを非表示/違反報告)
呉羽(プロフ) - 面白い!こういう話大好き (2020年2月20日 4時) (レス) id: 14d7fd66da (このIDを非表示/違反報告)
まどろみ(プロフ) - 呉羽さん» ありがとうございます!いつも応援して下さってますよね、本当に嬉しい限りです!頑張りますううううううううう!!! (2020年2月4日 7時) (レス) id: ec3dea80f5 (このIDを非表示/違反報告)
呉羽(プロフ) - おもしろいです。完結するまで毎日見るねええええええええええええええええええええ!!! (2020年2月2日 9時) (レス) id: 14d7fd66da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まどろみ | 作成日時:2020年1月1日 21時

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