今世でも私の主食は人間らしいので絶食することにします。〜fifth〜【鬼滅の刃】

185話 ページ3

「勝つぜ、俺たち鬼殺隊は。」
「勝てないわよ！頼みの綱の柱が毒にやられてちゃあね！」
意気揚々と叫ぶ妹
いや別にお前の毒じゃないやん、てかお前宇随さんに何もしてなくね兄ちゃんの手柄だよ全て。

「余裕で勝つわボケ雑魚がァ！毒回ってるくらいの足枷あってトントンなんだよ人間様を舐めんじゃねぇ！」
先程より汗の量が多い気がした。
妹の言葉に同感なのは心底癪に障るが…トントンでは無いんじゃないかな。
だってさっきは毒効かないって言ってたのに、今毒回ってるって認めたしね
いや勝つけどね？勝ちますけどね？

「こいつらは三人とも優秀な俺の"継子"だ！Aは俺の右腕だ！逃げねぇ根性がある…手足が千切れても食らい付くぜ！！」
『…！』
彼の言葉に伊之助くんは嬉しそうに「まぁな」と笑う。
…宇随さん、私はまだ何の役にも立てていないのに。
名前を呼んでくれた、信頼してくれた…
彼の言葉が心に染みる。
『…』
できるだけ彼に無理をさせない！
首を斬る事だけに集中して貰えるように…あの帯と鎌の攻撃は弾く！
それが私に今出来ること…彼の言葉に返せるように、私が今やらなきゃいけないことだ！

彼は続けて鬼の倒し方も看破したと叫ぶ。
方法は予想通り二人同時に首を斬る事だった。
「ハァーーッハ！チョロいぜお前ら！！」
「グワハハハ！なるほどな簡単だぜ、俺達が勝ったも同然だな！」
他三人の士気を上げるためなのか、己に「出来る」と言い聞かせるためか…何かさっきよりテンション高めな宇随さん。
影響を受けやすい単純な伊之助くんも釣られてゲラゲラ笑った。
……ちょい不安だな。

「その"簡単な事"が出来ねぇ鬼狩り達は死んでったからなあ」
兄は15、妹は7人柱を喰ったと言う。
…やっぱ上弦レベルになると数違うな
「そうよ夜が開けるまで生きてた奴は居ないわ。長い夜はいつもアタシ達を味方するから」
……うん、つまり私達は夜明けまで生きてられた生存者第一号となる訳だな(プラスに考える事にした)

「どいつもこいつも死になさいよ！」
帯の攻撃が宇随さんに向かう。
コイツも懲りないな〜
宇随さんに無理な戦闘はさせない…
私が弾こうと踏み込んだ…その時

((ドドドッ
私の横を金色の光が通り過ぎる
そして目にも止まらぬ速さで妹を攻撃し、視界から消えた。
パラパラ落ちてくる天井の残骸…
『善逸くん…！』
彼だ、雷だ
無限列車の時と同様、轟音だけが残されている。
光は音よりも速いから
…寝てる時の彼の心強さと言ったら半端ないな

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