正直どうでもいい。

＊ ページ5

まだ開始時刻では無いようなので、志望者達を見回してみる
その時、俺はひとりの男と目が合った。
『…』「…」
何か気まじぃのですぐに目を反らす
黒髪で物凄く目付きが悪い…いかにもな悪人面だった。
あの面で…人を守る仕事とか向いて無さそー
もう俺は自分が受かる気しかしないので余裕をぶっこいて、そんな事を考える
……だが

『(アイツは絶対受かるな)』
なぜか分からないけどそう思った。
目が違った。
意思が強いっつーのかな、一目で他と違うように思えた。
これはワンチャン俺とあの悪人面二人の可能性も…

「皆様、今宵は最終選別にお集まり下さってありがとうございます」
他にそういう奴は居ないか見回していたら、時間になってしまったらしい
まだ幼い双子の少女が淡々と選別内容について説明していく。
俺はそれを聞き流しながら7日間の食事について考えた。
ぶっちゃけ鬼よりそっちが心配。
木の実とかキノコとかあんのかな…いや、川があれば水も魚も獲られるな

「では行ってらっしゃいませ」
とりま川を目指そう。
他の志望者達の流れに乗って進みながら考えた。




藤の花が一切咲いていない。
もうここからは先安全地帯はない。
「ギャハハハッまた来たぞ！やっと人肉が喰え『うるせぇな』
((ザシュッ
素早く背後に回り首を落とす
俺が今しがた始末した鬼はまだ状況が理解出来てなさそうだった。

『……雑魚しかいねぇ』
やっぱまだ鬼と戦うの初心者だから、弱い鬼しか居ないのかもな
言うて俺も鬼と戦ったの過去に一度しか無いけど(修行の一環で)ここの鬼はほとんど技無しでも斬れるわ。

そんな風に襲ってくる鬼をバッサバッサ斬り捨てて、川を探しながら進んでいたら1日目が終わった。
これをあと6日も続けんのか……今既にダルいな。









夜は鬼を斬って川沿いを進み、昼間は木の実とか探して寝たりして……気がつけばもう6日目の夜。
いや早いよな、俺も気付いたら過ぎてたよあとは今夜乗り切れば終わるじゃん。
以外と楽勝だったような…ここで気ぃ抜いて死んだらざまぁねェけどさ。
でも、何か思ってたより…って感じだ。

こんなんで振り落とせてんのかな、だいぶ人数居たけど…と思ったが、6日目の今現在俺は人間と全然会ってないことに気付いた。
そう言えば4日目を過ぎたくらいからあまり人と合わなくなった。
初めは昼間も夜もどっかしらで見かけたのに。
てことはアレか？皆死んだ？
……何でだろうね修行不足か？
まあとりあえず人が居ないんだよな

.

＊→←最終選別

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す