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…次の任務までの間、俺と獪岳はまあそれなりに親しくなった。
話してみると…予想はしていたが、やはり同族と言うか話のネタが共通だった。
コイツは俺より先に先輩と任務をやったらしいのだが……
「何であんな野郎でも生きてんだろうな」
『運が良いだけだろィ、死ぬだろ近いうち』
どうやらその先輩が、とんだボンクラだったらしい。
結局鬼は獪岳が斬ったと言う。
「楽に出世してぇだの何だの言って…俺はすぐに、あんな奴ら越してやる」
そしていずれは柱に…
刀を磨きながら悪人面で言いやがるから、マジで危ない野郎にしか見えねぇなコイツ。
『ヘェ、お前ぇ柱になりてぇのかィ』
それを横目で煎餅を食べてれば、ジロリと見られる。
「お前は違うのか」
『んー、別にどうでも良いかねィ。そもそも俺ァ、働かなくても衣食住が手に入るから師範んとこで世話になっただけだし…』
まあ結果、命かけて出張しまくりになった訳だが…実を言うと結構楽しんでる。
煉獄さん的には俺に柱になって欲しいのか…?
そのために何かしなくちゃなんねぇ、ってなったらダルいから嫌だけどさ…
任務を任される上で鬼を他より斬りまくれば良いのなら……まあ俺も目指しちゃう?(完全にナメてる)
「…お前も捨て子か」
『あァ、何でィ俺ら似てるじゃねーか』
ふざけてクスクス笑ってみせれば、シワの寄った眉を更に険しくさせた。
怖ぇ怖ぇ、若いうちからそんな面してたら、歳いった時残念な事になるぞ
『………あ、おい獪岳』
「何だ」
『俺の師範、現炎柱だぜ』
「は?」
いや忘れてたけどさ、そうなんだよな。
俺が世話になってすぐ位に柱に任命されたって言ってたわ
正直あまりピンと来なくて、まあ鬼殺隊で最高位の階級だとは聞いたけど…
「は?お前継子なのか?」
『つぐこ?』
「次期柱にするため、柱直々に修行をつけて貰える隊士の事だ」
『や、違ぇけど…』
……でも思い返せば、煉獄さん何か言ってた気がするぞ。
俺が最終選別を合格し、階級も上がって成績を残して行けた暁には、また継子として修行をつける……とか何とか
……あ、良いこと思いついた。
『お前ぇ確か…雷の呼吸だったよな』
煉獄さんに現柱の中で雷の呼吸を使う人が居るか聞いてみるか。
派生の呼吸でも良いから、居たらその人にコイツが頭下げに行きゃあ良い話だろ
同じ系統の呼吸なら修行もつけてもらえるはず。
んで継子になりゃ、コイツもう柱じゃんか((
「まずは結果残さないとだろ」
『そうだぜ、気が早ぇよ』
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まどろみ(プロフ) - 藍季さん» 応援ありがとうございます!更には型の名前まで...感謝しかないです!ぜひ次の主人公の戦闘シーンで使わせて頂きます! (2020年3月14日 20時) (レス) id: ec3dea80f5 (このIDを非表示/違反報告)
藍季 - ありきたりで、意味を見ると微妙な感じですが、よかったらどうぞ。ご参考までに。(なんか偉そうですみません。長文失礼しました) (2020年3月14日 14時) (レス) id: 74027efe9c (このIDを非表示/違反報告)
藍季 - あと、蛍の呼吸の型の名前なのですが「蛍火」なんてどうでしょうか。煉獄さんの継子的存在なら火や炎を表す言葉も組み合わせた方がいいかと考え、思いつきました。 (2020年3月14日 14時) (レス) id: 74027efe9c (このIDを非表示/違反報告)
藍季 - 初コメ失礼します。とても好みな小説です。獪岳も江戸っ子口調も大好きなので嬉しいです。これからも気楽に更新頑張ってください。応援しています! (2020年3月14日 14時) (レス) id: 74027efe9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まどろみ | 作成日時:2019年12月15日 0時