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44話 ページ47

『…私はまだまだ平気ですよ』
笑みを浮かべると柱達は困惑したような顔
「何でそんなに回復が早いんだ?」

傷だらけ男、派手男の落とした両腕はもう再生した。
「これ程の回復力!十二鬼月にも匹敵する!つまり多くの人を食べた証拠!」
目力やば男、相変わらずどこ見てんのかわかんない
『…違いますよ、私は鬼舞辻の血が多い。与えられた量が多かったんです』
もう名前を口にしても大丈夫ってわかったし何の躊躇もなくないな
『通常の人間ならあまりに多くの血を与えられると細胞変化の速度に耐えきれず体が分解されてしまうそうです。…ですが私の体は異例だったようで』
多くの血にも耐えられた。
鬼舞辻は面白がって私にたくさん与えた
そして勝手に去っていったから…
『鬼舞辻は恐らく私が鬼となったことを知らない。死んでいると思ってるでしょう』
私がその名を口にしても平気だったのはそのためか?
『だから回復力が高いし知能もあるのです』

そんなの信じられねェ、傷だらけ男が言うが…まあ言われると思ってたよ。うん
『腕だけですか?…足でも良いんですよ、もうバッサリどうぞ』









ーーーーーーーー
しばらく時間が経った
『…』
さすがにそろそろキツいな
私の体は大分疲れてきていた。
だって今までここまで体力使ったことないもの。
初めは余裕だったけど…重ねる事に、一本戻す度に体力が持って行かれるのがわかる。
足が一瞬ふらつきそうになった。
…お腹も空いてきた。

「…不死川さん、そろそろ…」
「そうだな。ここまでやって正気を保ってんのは事実だ、それにこんな地味な作業俺はさっさと止めたいね」
胡蝶さんが声をかけ、派手男も刀を下ろして肩をすくめた
「いいや、まだだ。まだコイツは本性を隠してるはずだァ」
しかし私を睨み続ける傷だらけ男。
ここまでしても私が理性を失わないから苛立っている様子。
私も正直マジでそろそろやばい。
極めつけにこの男稀血ときた
さっきの、禰豆子ちゃんの危険性を表そうとして自信で斬っていた腕。
血は固まっているが、その傷口からは芳醇な風味が漂ってくる。
頭がクラクラしてきた

「いい加減楽になれ鬼ィ!」
左腕、右腕が順に落とされ、腹も深く斬られる。
倒れそうになるのを抑える。
あ、やばい。
初めて鬼になった時のよう
私は少し先の畳を見つめる。
彼らを視界に入れたら空腹に耐えられなくなりそう
息が荒くなり、爪の尖った腕は掴もうと揺れる。
反対の手で押さえ込み、私は足に力を入れた







.

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まどろみ(プロフ) - 猫宮さん» ありがとうございます!! (2019年11月24日 17時) (レス) id: ec3dea80f5 (このIDを非表示/違反報告)
猫宮 - こーいう作品大好き!かまぼこ隊も大好き!最高! (2019年11月14日 17時) (レス) id: a4825ec2c2 (このIDを非表示/違反報告)
まどろみ(プロフ) - kori1224さん» ありがとうございます!ゆっくりですが毎日更新目指しますね! (2019年9月28日 8時) (レス) id: ec3dea80f5 (このIDを非表示/違反報告)
kori1224(プロフ) - こう言う作品好きです!更新頑張ってください!!! (2019年9月25日 22時) (レス) id: 6a27cb7555 (このIDを非表示/違反報告)
まどろみ(プロフ) - あんこさん» ありがとうございます!その言葉だけで更新頑張れます! (2019年9月9日 15時) (レス) id: ec3dea80f5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まどろみ | 作成日時:2019年8月29日 21時

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