喘息 ページ6
. 祐基side
「 〜 ごほ 、 っ ごほ 、 」
夜 、 不自然な ひゅーひゅー という音 と 苦しそうな咳 で 目が覚める
「 ん 、 A… ？ 」
「 っ 、 ごめ 、 起こし ごほ っ 、 」
「 ちょ 、 大丈夫 ？ 」
俺は すぐに体を起こし Aの背中を擦る 。
「 薬は ？ 」
「 バック 、 の 、 ポーチ 、 」
喋る のも 辛そうで 、
俺はすぐに 取りに向かう 。
ピンクの花柄のポーチの中に 久しぶりに見た 吸入器 。
「 発作起きんの 久しぶりだね 、 」
慣れた手つきで 使用する Aに声をかける
“ 大丈夫だよ ” って しか言えなくて ごめんね 、 なんて 。
暫くして 落ち着いた Aが
目に涙を浮かべて 抱きついてきた
「 辛かった ぁぁ 」
よしよし 、 って してから
「 起こしてくれて 良かったのに 。
ひとりで 辛いの 耐えさせてたなんて 申し訳なさすぎるよ 」
そう言った 。
そうすると君は 安心したように 微笑むんだ
「 寝よっか 、 」
「 うん 」
.
.
.
「 ねぇ 祐基くん 」
「 ん ？ 」
「 ありがとう 」
俺は 手を握る力を強めて 微笑んだ
.
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作者名：薺 … ◎ | 作成日時：2017年4月8日 22時
