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ページ10

«紫耀side»







適当に夜ご飯を作った俺は、廉が待つテーブルに作った料理を運んだ。

「「いただきます!」」

廉は何度も「美味しい!」と目を輝かせながら、俺が作った料理を口に運ぶ。

「俺も料理しようかな」

「駄目!絶対に怪我する」

「大丈夫やって」

「駄目だよ。俺の居ないところで、勝手に怪我すんなよ」

「紫耀が居るところでしかやらへんよ。俺が上手に作れた暁には、紫耀に1番に食べてもらいたいねん!」

廉はまた…。

外では雪が降り、家の中では爆弾が降る。

純粋な笑顔でそう言う廉は、やっぱりタラシだ。

夜ご飯を食べ終わって風呂にも入った俺達は、明日の仕事に備えて今日はもう寝ることにした。

同じベッドに潜ると、廉が抱きついてきて俺の腕の中にすっぽりと収まる。

「しょお…暖かい…」

「廉も暖かいよ」

互いを暖め合うかのように抱き締めると、隣から聞こえてくる気持ちよさそうな寝息。

「おやすみ、廉」

良い夢を見れますようにという願いを込め、俺は廉の額にキスをして目を瞑った。



アラームの音で目を覚ました俺は、ドアップで映る廉の寝顔を見つめる。

本当に寝顔まで顔面国宝だなと思いながら、俺の腕の中で気持ち良さそうに寝ている廉の頬にキスをする。

「ん…」

廉がゆっくりと目を開け、俺を見てふにゃりと微笑んだ。

「おはよぉ」

「おはよ」

満足そうにした廉は俺の胸に顔を埋め、また寝ようとする。

「二度寝?」

「うーん…5分だけ…」

「仕事あるよ」

「しょお、暖かくて出る気せぇへん…」

俺も廉が暖かくて、ベッドの中から出れる気はしないけど。

「しょおも、まだ行かんといてな…」

廉に可愛くそう言われてしまっては、ここは首を縦に振るのが俺の役目。

「絶対に出ない。廉が満足するまで居る」

「んふふ。ありがとぉ」

寝起きで舌っ足らずなこのお姫様は、再び夢の中へと落ちていく。

この時間がずっと続けば良いなと、廉の寝顔を見ながら密かにそう思った。

冬は寒いんだ。

廉の温もりが恋しくて、出れるはずがない。

「ごめん、みんな。もう少しこのまま…」

愛するこの人の温もりを感じさせて欲しい。








〜END〜

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ゆう(プロフ) - お返事ありがとうございます。これからも更新楽しみにしてます! (2022年12月9日 3時) (レス) id: 05d34f6d93 (このIDを非表示/違反報告)
マイ。(プロフ) - ゆうさん» 楽しく読んでくれてありがとうございます!私もそう言っていただけて嬉しいです! (2022年12月8日 18時) (レス) id: d73d324288 (このIDを非表示/違反報告)
マイ。(プロフ) - ありすさん» ありがとうございます!お褒めいただき光栄です!その後のストーリーまで、少々お時間をください! (2022年12月8日 18時) (レス) id: d73d324288 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - コメント失礼します。いつも楽しく拝見させていただいております。しょうれん恋愛攻防戦続編ずっと楽しみにしていたのでとても嬉しいです。 (2022年12月8日 10時) (レス) @page6 id: 05d34f6d93 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - しょうれん恋愛攻防戦続編最高でした。結ばれた二人のその後を妄想してニヤニヤがとまらないです。いつかその後のストーリーを書いていただけないでしょうか? (2022年12月8日 8時) (レス) @page6 id: 951e96d6ae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マイ。 | 作成日時:2022年12月8日 7時

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