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ページ9

«紫耀side»







「あー!めっちゃ疲れた!」

雪を払い落としながら廉がそう言い、「でも楽しかった」と続ける。

「雪合戦なんて、何十年ぶりとかにやったわ」

「ほんまにな」

「顔面に当てられた時は、さすがにびっくりしたけど」

「それはごめん。ほんまにたまたまなんよ」

バツが悪そうにそう言う廉が可愛くて、少し悪戯心が芽生える。

「あー、超痛かったなー」

「うっ…」

「アイドルなのに、顔面に当てるとかー」

「わ、分かった!俺のマフラー貸すから、許してくれる?」

廉は巻いていたマフラーを取って、俺に巻こうとしてくる。

「良いよ。廉が寒いでしょ」

廉にマフラーを巻き返すと、雪の上に置いたままだった荷物を手に取る。

「うおっ…袋、めちゃくちゃ濡れてるじゃん」

幸いなことに買った商品まで、濡れたということはなかった。

「今度こそ家に行こう」

「せやな」

俺達は再び家に向かって歩き出した。



「お邪魔します!」

荷物を置いた廉はソファに座り、疲れを取るかのようにくつろぐ。

暖房を付けた後、俺も廉の隣に座る。

「今日、泊まってくよね」

「うん。そのつもりで来たんやし」

「辞めて、そういうこと言うの。可愛いから」

「ほんまに何度も言うけど、可愛くないからな?」

「ううん、可愛いよ」

「しつこいわぁ」と言う廉だが、その表情には嬉しさが滲んでいる。

「あ、そうだ!夜ご飯、何が良い?何でも作っちゃうよ〜」

「んー…紫耀の手作りやったら、何でもええよ」

「廉って、本当にタラシだよね」

「失礼やな!」

相手が喜ぶことを無意識で言ってのけるから、タラシ以外の何ものでもない。

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ゆう(プロフ) - お返事ありがとうございます。これからも更新楽しみにしてます! (2022年12月9日 3時) (レス) id: 05d34f6d93 (このIDを非表示/違反報告)
マイ。(プロフ) - ゆうさん» 楽しく読んでくれてありがとうございます!私もそう言っていただけて嬉しいです! (2022年12月8日 18時) (レス) id: d73d324288 (このIDを非表示/違反報告)
マイ。(プロフ) - ありすさん» ありがとうございます!お褒めいただき光栄です!その後のストーリーまで、少々お時間をください! (2022年12月8日 18時) (レス) id: d73d324288 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - コメント失礼します。いつも楽しく拝見させていただいております。しょうれん恋愛攻防戦続編ずっと楽しみにしていたのでとても嬉しいです。 (2022年12月8日 10時) (レス) @page6 id: 05d34f6d93 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - しょうれん恋愛攻防戦続編最高でした。結ばれた二人のその後を妄想してニヤニヤがとまらないです。いつかその後のストーリーを書いていただけないでしょうか? (2022年12月8日 8時) (レス) @page6 id: 951e96d6ae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マイ。 | 作成日時:2022年12月8日 7時

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