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冬の寒さと温もり ページ7

«廉side»








季節は変わって冬となり、雪が降り始めるようになった。

雪を踏みしめる音を聞きながら、待ち合わせ場所まで急ぐ。

「あ、紫耀!」

待ち合わせ場所に着くと俺を見つけた廉が、満面の笑みで俺に手を振っていた。

あー、可愛いな。

「ごめん、待った?」

廉の頭の上の雪を払いながらそう尋ねると、「全然!」と元気良く声が返ってくる。

「待ったでしょ」

「…1時間ぐらい?」

「1時間も!?」

「紫耀と出掛けるの楽しみやったから、早く家出て1時間待っとった」

「俺も早めに来たら良かったね…」

「ううん!待つ時間も案外楽しいし」

「廉〜!本当に出来た子だよ〜!」

健気なほどに愛しい廉を抱き締めると、廉が苦しそうに唸り始めた。

「加減考えてや」

「ごめんごめん。やっぱり好きだなーって思ったら、つい」

「アホ」

廉は寒さからか恥ずかしさからか顔を赤くさせ、首に巻いてあるマフラーに口元を埋める。

「行こ。廉」

「うん」

廉に手を差し出すと照れながらも、手を繋いでくれた。

「ここまで来てなんだけど、俺達ノープランなの分かってる?」

「分かってる分かってる。紫耀はどっか行きたいとこある?」

「んー…廉が居ればどこでも」

「俺も紫耀が居ればどこでもええよ」

「それじゃあ、決まんないじゃん」

2人で笑い合う。

結局、たまたま近くにあったショッピングモールでブラブラすることにした。

服を見たりアクセサリーを見たりして、俺達の両手には荷物で塞がれていた。

「買いすぎたな…」

「久し振りに来たから、衝動買いしちゃうよね」

「てか、お金大丈夫なん?なんか色々買ってもらっちゃって…」

「良いの。廉ならいくらでも貢ぐよ」

申し訳なさそうな廉に笑ってそう言えば、「アホやなー」と嬉しそうに返事が返ってきた。

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ゆう(プロフ) - お返事ありがとうございます。これからも更新楽しみにしてます! (2022年12月9日 3時) (レス) id: 05d34f6d93 (このIDを非表示/違反報告)
マイ。(プロフ) - ゆうさん» 楽しく読んでくれてありがとうございます!私もそう言っていただけて嬉しいです! (2022年12月8日 18時) (レス) id: d73d324288 (このIDを非表示/違反報告)
マイ。(プロフ) - ありすさん» ありがとうございます!お褒めいただき光栄です!その後のストーリーまで、少々お時間をください! (2022年12月8日 18時) (レス) id: d73d324288 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - コメント失礼します。いつも楽しく拝見させていただいております。しょうれん恋愛攻防戦続編ずっと楽しみにしていたのでとても嬉しいです。 (2022年12月8日 10時) (レス) @page6 id: 05d34f6d93 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - しょうれん恋愛攻防戦続編最高でした。結ばれた二人のその後を妄想してニヤニヤがとまらないです。いつかその後のストーリーを書いていただけないでしょうか? (2022年12月8日 8時) (レス) @page6 id: 951e96d6ae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マイ。 | 作成日時:2022年12月8日 7時

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