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ページ6

«廉side»








紫耀は考える素振りを見せると、何を言っているのか分からないといった表情で俺達を見る。

「いや、居ないよ。廉が居るのに、何で女の人と居なきゃならないんだよ」

「見たんだもん!俺の目に狂いはない!」

「んー…あ!もしかして、あの時か…?」

「ほら!居たんじゃん!」

「誤解だよ。相手の人がハンカチを落としてたから、それ拾って渡してただけ!その後旦那さんも来て、めちゃくちゃ感謝された」

「あー…じゃあ、渡してた瞬間を海人が見てたってこと?」

「そうなるね」

海人の勘違いだってことを知って、俺は思わずしゃがみ込んだ。

「廉、ごめん!勘違いだったみたい!」

「ハンカチ渡してるって、気付かなかったのかよ」

「それどころじゃないんだよ!紫耀が女の人と居るって驚きに、そこまで見てる暇はない!紫耀が悪い!」

「勘違いされて、誤解されたの俺なんですけど!?てか、もしかしてそれで泣いてるの…?」

楽屋が静かになる。

「さっ、俺達は飲み物でも買ってきますかね」

「そうだね!」

「海人の奢りで」

「ここは岸くんでしょ!」

「自分の勘違いで、廉のこと泣かせたんだから奢りだろ!」

「だとしても、何で岸くんに奢らなきゃいけないわけ!?廉になら奢るけど!」

「まぁまぁ」

騒がしく楽屋から3人が出て行き、再び静かになる楽屋。

「廉。ごめんね」

「ええよ…別に…」

「ねぇ、ちょっとは期待しても良いの?」

紫耀が俺の頬を両手で包み、真剣な眼差しで俺を見る。

「廉、好き。大好き。今までもこの先も、ずっと廉だけを愛してる」

「うん…」

「絶対幸せにするから、俺と付き合ってくれる?」

「浮気したら許さへんよ」

「しないよ」

「俺、めんどくさいよ」

「それも含めて愛してる」

「ファンの人が減っても知らんよ」

「俺には廉が居るから大丈夫」

「後悔すんなよ」

「するわけないでしょ」

「…好き」

「知ってるよ」

紫耀は優しく俺を抱き締めてくれて、俺も紫耀を抱き締め返した。

「廉、返事は?」

「よろしくお願いします」

「うん。こちらこそ」

後から来たメンバーに報告したらめちゃくちゃ祝福され、その日は岸さんの奢りで焼肉に行った。

「あー、幸せ」

「俺も」

晴れて恋人同士となった俺と紫耀の恋愛攻防戦は、今日で幕を閉じた。





〜END〜

冬の寒さと温もり→←・



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ゆう(プロフ) - お返事ありがとうございます。これからも更新楽しみにしてます! (2022年12月9日 3時) (レス) id: 05d34f6d93 (このIDを非表示/違反報告)
マイ。(プロフ) - ゆうさん» 楽しく読んでくれてありがとうございます!私もそう言っていただけて嬉しいです! (2022年12月8日 18時) (レス) id: d73d324288 (このIDを非表示/違反報告)
マイ。(プロフ) - ありすさん» ありがとうございます!お褒めいただき光栄です!その後のストーリーまで、少々お時間をください! (2022年12月8日 18時) (レス) id: d73d324288 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - コメント失礼します。いつも楽しく拝見させていただいております。しょうれん恋愛攻防戦続編ずっと楽しみにしていたのでとても嬉しいです。 (2022年12月8日 10時) (レス) @page6 id: 05d34f6d93 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - しょうれん恋愛攻防戦続編最高でした。結ばれた二人のその後を妄想してニヤニヤがとまらないです。いつかその後のストーリーを書いていただけないでしょうか? (2022年12月8日 8時) (レス) @page6 id: 951e96d6ae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マイ。 | 作成日時:2022年12月8日 7時

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