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«紫耀side»
「うわぁ…懐かしいな」
あれからもう3年が経ったのかと思うと、時の流れの速さにびっくりして。
「紫耀!これって、どこに…何しとるん?」
慌てて日記帳をダンボール箱の中に隠しているのを、廉に見られたらしい。
「ううん、何でもないよ」
「サボってたやろ」
「サボってないサボってない!順調に進めてますよ〜」
「ならええけど。あ、せや。これはどこに置けばええの?」
「んー…適当に置いといて。配置とかは、廉に任せるよ」
「分かった!」
廉が居なくなったのを確認して、日記帳を取り出すと、次のページを開く。
『×月××日
今日は、廉と初めてのデートだった!遊園地行ったけど、途中で俺の具合が悪くなって廉に心配をかけてしまった。その上、雨まで降ってきた。デートとしてはどうかと思うけど、それでも楽しんでいる廉を見れたから良かった』
「しょお!」
オシャレな格好をした廉が、息を切らして駆け寄ってくる。
「ごめん、待ったやろ?」
「全然。廉のこと待つの楽しいから。体感1分ぐらい」
「それはないやろ」
「それがあるんだよなぁ。好きな人を待つ時間って、意外と楽しく感じるんだよ」
顔を背けて「アホなんちゃう」と呟く廉は、顔を赤くしてその横顔はどこか嬉しそうだった。
遊園地に到着した俺達は、まずジェットコースターに乗ることにした。
久し振りなのでどういう感覚だったか忘れてしまい、俺も廉も心臓バクバクで。
いざ出発となると楽しみと恐怖が一気に襲ってきて、それを紛らわす為に心の中で羊をひたすらに数える。
まるでこの世の終わりかのような叫び声を出していると、いつの間にか終わっていた。
「やばい…もう既に疲れた」
「俺も。なんか…久し振りだから、余計疲れたよね」
「分かる」
ジェットコースターに乗っただけなのに、何故か疲れが出始めた俺達は近くのベンチで休憩することにした。
「休憩、早いな。まだ若いんやけど…」
「仕方ないよ。ジェットコースターには勝てないって」
近くの自動販売機で缶ジュースを買い、さっき叫んでカラカラになった喉を潤す。
「あ、次あれ乗りたい!」
完全回復した廉がそう言って指さしたのが、フリーフォール系のアトラクションだった。
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ゆう(プロフ) - お返事ありがとうございます。これからも更新楽しみにしてます! (2022年12月9日 3時) (レス) id: 05d34f6d93 (このIDを非表示/違反報告)
マイ。(プロフ) - ゆうさん» 楽しく読んでくれてありがとうございます!私もそう言っていただけて嬉しいです! (2022年12月8日 18時) (レス) id: d73d324288 (このIDを非表示/違反報告)
マイ。(プロフ) - ありすさん» ありがとうございます!お褒めいただき光栄です!その後のストーリーまで、少々お時間をください! (2022年12月8日 18時) (レス) id: d73d324288 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - コメント失礼します。いつも楽しく拝見させていただいております。しょうれん恋愛攻防戦続編ずっと楽しみにしていたのでとても嬉しいです。 (2022年12月8日 10時) (レス) @page6 id: 05d34f6d93 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - しょうれん恋愛攻防戦続編最高でした。結ばれた二人のその後を妄想してニヤニヤがとまらないです。いつかその後のストーリーを書いていただけないでしょうか? (2022年12月8日 8時) (レス) @page6 id: 951e96d6ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:マイ。 | 作成日時:2022年12月8日 7時