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«紫耀side»
何事もなく音楽番組の収録が終わり、楽屋に戻る。
廉はトイレに行くと言い残し、俺達とは途中で別れたが。
「みんなに、嘘をついた」
「紫耀…?」
帰る準備をしていた3人にそう声を掛けると、不思議そうな顔で俺を見る。
「廉の首、野良猫じゃなくて俺のせいなんだ」
「どういうこと?」
「人は簡単に壊れる。人がどのくらい脆いのか、俺は昨日それを初めて知った。自分でも驚いたよ。気付いたら廉の首からは、血が流れていた」
「…は?血?」
「岸くん、覚えてる?廉と付き合うことになった報告した時、廉のことは傷付けないって約束したこと」
「覚えてるよ」
「破ってごめん。廉には悪いけど、このことはさすがに隠せない」
このまま廉に庇われたりされたら、俺はもう自分を許せない。
「まぁ…何となく、察しはついてたよ。廉、嘘つくの下手だし」
「え、気付かなかったんだけど。でも、話してくれてありがとう。それで、別れるの?」
「まさか。こんなことしといて何だけど、廉のこともう離すつもりないんだ」
「うん、知ってる。廉のこと傷付けたのはリーダーとして許せねぇけど、廉に対する想いは初めから伝わってるよ。とりあえず、廉を傷付けたって思ってんなら、また自分の想いでも伝えれば良いんじゃねぇの?俺はそういうの良く知らないから、特別何か出来るわけじゃないし、これが正しいのか分からないけど」
そこでタイミング良く廉が戻ってきて、みんなの視線を一気に浴びた廉は戸惑ってキョロキョロする。
「俺達は、帰りましょうかね」
「岸くんの奢りで焼肉行くぞー!」
「は!?割り勘だろ!」
さっきまでのしんみりしたムードとは逆転し、ワイワイと騒ぎながら3人は出て行く。
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ゆう(プロフ) - お返事ありがとうございます。これからも更新楽しみにしてます! (2022年12月9日 3時) (レス) id: 05d34f6d93 (このIDを非表示/違反報告)
マイ。(プロフ) - ゆうさん» 楽しく読んでくれてありがとうございます!私もそう言っていただけて嬉しいです! (2022年12月8日 18時) (レス) id: d73d324288 (このIDを非表示/違反報告)
マイ。(プロフ) - ありすさん» ありがとうございます!お褒めいただき光栄です!その後のストーリーまで、少々お時間をください! (2022年12月8日 18時) (レス) id: d73d324288 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - コメント失礼します。いつも楽しく拝見させていただいております。しょうれん恋愛攻防戦続編ずっと楽しみにしていたのでとても嬉しいです。 (2022年12月8日 10時) (レス) @page6 id: 05d34f6d93 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - しょうれん恋愛攻防戦続編最高でした。結ばれた二人のその後を妄想してニヤニヤがとまらないです。いつかその後のストーリーを書いていただけないでしょうか? (2022年12月8日 8時) (レス) @page6 id: 951e96d6ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:マイ。 | 作成日時:2022年12月8日 7時