岸side ページ11
廉が起きたら、すぐに海人に連絡した。
海人は仕事中なので、すぐには既読は付かなかった。
先生が病室に入ってきて、廉に体調のことなどを聞いていく。
先生「やっぱり、脳挫傷が原因ですね。リハビリは、脳挫傷が治ってからにしましょうか」
先生がそう言った途端、廉が駄々を捏ね始めた。
子供かって突っ込みたくなったけど、廉に怒られそうだから心の中で突っ込んでおいた。
先生が困ってると、紫耀が子供を宥める親みたいに、廉に話しかける。
紫「廉、ワガママ言わないの。廉が早く復帰したいって気持ちは分かるけど、焦ったらまた倒れて入院も長くなっちゃうよ?それでも良いの?」
廉「ううん…」
紫「だったら、先生の言う通りにして。分かった?」
廉「うん…」
紫「ふふっ、良い子だね」
さすが紫耀。
廉の扱い方、分かってるね〜。
廉「子供扱いすんなや」
紫「うわっ、可愛くないな〜」
廉「可愛くなくて結構」
神「兄弟喧嘩かよ…」
いや、本当に神宮寺の言う通りだな。
海人が居たら、「しょうれんエモい!」とか言って、叫ぶんだろうけど。
そんな紫耀と廉のやり取りを見てた先生は、もう大丈夫と思ったのか、病室から出て行こうとする。
廉「あ、先生!さっきはすいませんでした。困らせちゃって…」
先生「いいえ、大丈夫ですよ。廉くんの気持ちも分からなくもないので」
先生は優しく微笑んでそう言うと、病室から出て行った。
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作者名:マイ。 | 作成日時:2020年11月8日 17時