嫌いなモノ ページ9
全国廻って戻ってきた首都圏
ツアーも終盤
もうすぐ彼女はこのチームから抜ける
きっと会わなくなったらこの気持ちは消える
そもそも人妻に恋なんて…しかもその先を願っている
そんなリスキーな恋愛なんて…
いつもならきっとそう思えたのに
今の俺は‘諦める’なんて毛頭なかった
ほんの少しでも時間が空けば彼女の姿を探し、用もないのに話し掛ける
今だって休憩時間に休憩もせずウロウロと彼女を探す
「…いた」
トンカチを手にまた１人で黙々と作業をしてる
今日は‘大道具さん’？
「…何でいつも１人で引き受けるかな(呆)」
「ワァッ！びっくりした！もっと気配を前面に出して近付いてきてよ〜」
「気配ならバンバン放出してるし」
気付け…気付け…
こっち見ろ…こっち見ろ…
って
姿を見掛けたら先ずはそう念じるんだけどな
どうやら彼女には届いてないらしい
「どうしたの？いま休憩？」
「うん。腹減ったなぁってウロウロしながら物色中」
ウソ
キミを探してたなんて…まだ言えない
「もうすぐお昼じゃん(笑)我慢出来ないの？」
「ケータリングをつまみ食いしてたAには言われたくない(笑)」
「確かに(笑)…あ、そうだ」
何か閃いたのか
作業の手を止め、自分の荷物をゴソゴソ漁り小さなタッパーを取り出した
「これ、よかったら食べる？少しは腹の足しになるんじゃない？」
「…なに？」
「お弁当(^^)っていうほどちゃんとしてないんだけどね(苦笑)」
「お弁当！？いいの！？」
「うん(^^)ケータリングもあるし」
「ありがとう！いただきますっ♪」
ヤッター！
彼女の手作り弁当！！
ワクワクしながら蓋を開けると、女の子らしく色とりどりでなんとも可愛らしい
そしてなんとも旨そう！！
「珍しくケンちゃんがお弁当作ってって言うから」
「え？」
「おかずが少し余っちゃったから私もお弁当にしたんだ(^^)」
なんだ…そっか…
‘ケンちゃん’の為の弁当か…
一気にこの弁当を食べる気が無くなった
「あれ？何か嫌いなモノでも入ってた？」
「…うん」
「えっ？ホント？じゃぁ嫌いなのは残して…」
「いいや…やっぱ我慢する…作業の邪魔してごめん」
「チャンミン？」
タッパーの蓋を閉じて彼女に返し、作業部屋を後にした
あのタッパーに入ってたご飯やおかずは全部嫌いだ
‘ケンちゃん’への愛情がたっぷり入ったご飯やおかず
そんなモノ、この世で一番大嫌いだ
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純蓮(プロフ) - 千衣さん» 息子さんの成人式&ペンミ当選おめでとうございます〜！！ (2019年1月15日 22時) (
レス) id: b9f58593a7 (このIDを非表示/違反報告)
千衣(プロフ) - 更新ありがとうございます。ワクワクしてます。ペンミも当選したし、昨日は息子の成人式と良いことづくし♪ (2019年1月14日 22時) (レス) id: 1b97c1b75b (このIDを非表示/違反報告)
純蓮(プロフ) - 千衣さん» 千衣さん、こんばんは。長いこと更新せず申し訳ないです。再開したこのお話しにまたお付き合い頂ければと思いますm(_ _)m (2019年1月14日 22時) (レス) id: b9f58593a7 (このIDを非表示/違反報告)
千衣(プロフ) - 甘ったれチャミを読みたくて読み返しちゃった♪改めて読むと付き合うまでの主人公の心理描写すっごく共感。 (2018年8月19日 23時) (携帯から) (レス) id: 4037bbf8fe (このIDを非表示/違反報告)
千衣(プロフ) - どんな展開になろうとも楽しみに待ってます！現在の甘ったれチャミにどうなるのか…ワクワク((o(^∇^)o)) (2018年8月7日 18時) (携帯から) (レス) id: 4037bbf8fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：純蓮
| 作成日時：2018年6月30日 23時
