好きなものは好きなんだ (ページ3)

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好きなんだページ3

『おーい、千夏ー！』

よく分からない真っ白な空間の中
遠くからのむに呼ばれたような

あれ？のむだ、何でいるんだろう
とりあえずなにー返事をした

『何やってんのこんなとこで』

「いやこっちが聞きたいんだけど、
え？何？生きてたの？」

のむは相変わらずだなー！と言って
笑い始めた

『お前、死にかけてんじゃね？』

「死にかけると幻覚が見えるのか」

なるほどと言いながら周りをキョロキョロと
見渡した

『お前、まだ死なねぇよな？』

「ここでは生きてんのかな」

微妙…どうやら生死の境らしいけど
いまいち死んだ感覚もない

「私は…まだ…」

生きたい？ボーダーを辞めさせられる今
人生の半分は楽しく無くなっちゃうよね

「分かんない、」

『何言ってんのさ、生きるんだよ』

そう言われえ？としか言うことが出来なかった

『まだ未練あんだろ』

風間さんの事だ…！私はうんと言わずには
いられなかった

『じゃあお前が行くのはあっちだ』

そう言って指を指したのは私の
後ろの風景だった

「じゃあ、行ってくるね｣

『いってらー』

私は後ろを向いて歩き始めた
後ろから声が聞こえたけど無視した
なんかネックレスの指輪が光った気がした
進んでいくにつれてだんだん暗くなってきて
さらに苦しくなってきた

ああ、多分もう少しーーーー…