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私はいわゆる後半の席に
座っていたことに驚かされた


だって後半の席はツッパリとか
そういう人達が座るものだからさ


案の定ツッパリだらけなんだけど
みんな私の事さん付けだし敬語だし





「丸山さんは記憶喪失らしいですが
ザリガニをプレゼントされた事は忘れません!
絶対仕返ししてやろうと思います!」




あ、あのお見舞い来てたロン毛って
私のクラスの担任だったんだ…

いきなり入ってきて何言ってんだあの人
しかも仕返しがどうとか言ってたよ?え?


私の知ってるパッとしない
学校生活では無い事は確かだった









むっくんの授業は災難だった
そしてようやくと言わんばかりのお昼休みが来た





「三橋…くん、」




「いーよ三橋で、前もそーだったし」




「ほんと!なんか三橋くんって
言いづらかったのさ」





伊藤くんはそんなことないんだけどね、
そう言いながら私はお昼ご飯のパンをかじった


理子も三橋も伊藤くんも記憶がない私に
当たり障りなく接してくれているおかげで
本当に前から一緒だったと感じさせてくれる

まぁ、三橋曰く本当に一緒だったらしいケド




伊藤くんは三橋にお昼ご飯を勝手に
食べられて可哀想だったから
もうひとつ持ってきていたパンを伊藤くんにあげた





「これ、足りないと思うけど」




伊藤くんは目を見開いていた
どうやらこの間までもこうだったらしい

という事は毎回三橋にお昼ご飯
食べられてるんだ、ちょっと可哀想だな





「ねぇ、他になんか私のエピソードってないの?」





約1年分の記憶が無いんたから
この私でもなんかかんかはあるでしょ

そう思って聞いたら3人とも
黙り込むどころか険しい顔をし始めた






「なんというか…男運は無いわ」




「え、何よそれ」




「いいか、Aが運命の人だと思った奴は
絶対に運命の人じゃねぇ、間違いだ」




「確かに、アイツはやっぱりああいう奴だもんな」






3人のここにはいない
敵を見るかのような凄まじい顔に
思わず食べる手も止まってしまう



皆して全然何言ってるのかわかんない
運命の人じゃないって何?そもそもアイツは誰?
伊藤くんにまでそう思わせるなんて余程だけど





「私とその人の間に何かあったの?」





そう聞いても詳しく教えてくれなくて
モヤモヤしたままお昼休みは過ぎていった

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anier017(プロフ) - いつも楽しみにさせて頂いてます!夢主ちゃんの記憶喪失つらいですね、、!いつものはちゃめちゃ(?)に元気な姿に早く戻らことを願いながら続き楽しみにしてます^^ (2021年4月24日 8時) (レス) id: a030ce827e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ラエル | 作成日時:2021年4月13日 12時

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