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「やーっと目を覚ましたかよ」
この人たちがなんの目的で私達を
連れ去ったか知らないけどこっちを
見下すその顔が気持ち悪くて仕方がなかった
これから自分に起きる恐怖が
どれくらいのものなのか理解できなくて
ただガタガタと震えているのが分かる
もう誰でもいいから助けて…！
「じゃーさっそく」
「やめて！嫌っ…」
数人のうちの1人の手がこちらへ
伸びてきて、思わずギュッと目を瞑ったが
私の身体に誰かが触れることはなくて
代わりにバキッ！！という音が部屋に響いた
恐る恐る目を開ければちょうど誰かの拳が
男の顔にめり込んですっ飛んでった
もちろん誰がやったかなんて明白で
「女1人に恥ずかしくねぇのかよオイ！！！」
「チッ、舐めたこと言ってんじゃねぇぞ！！」
いつの間にか彼は鎖を壊していた
ぇえぇこんな頑丈そうなのに
…いや、余計な事考えてる場合じゃないな
流れ弾ならぬ流れパンチが
飛んでくるかもしれないからねハハハ
ぜんっぜん笑い事じゃないけどね！
頭のネジが外れた(元から外れてる)
私は今目の前で起きてる光景を実況するしかない
他の男達も次々と彼に殴り込もうとするが
さすが、あの軟高の皆が恐れる開久なだけあって
一瞬にして全員を倒してしまった
「…オイ」
彼の目線は伸びている男達から
私の方へと変わった
声をかけられれば身体はビクッ！と反応し
私はまだ小刻みに震えていた
「早くずらからねェーとこいつら起きるぞ」
そう言って彼は私に近づいてきたから
何されるかわかんなくてドキドキしてたけど
繋がれた鎖を痛くないように外してくれた
そして手首を優しく掴まれ、私達が捕まってた
廃ビルのような建物から連れ出してくれた
.
気づけばもう外は暗くなっているし
何より寒い、吐いた息も白くなっていた
暗いし、またナンパされるかもしれないからって
送って貰うことになったんだけど
…え？また？
「もしかして、この間ナンパから私を助けて
くれたのってあなただったんですか…！」
「逆に誰だと思ったんだよ」
「あの…暗くて…よく見えなかったんですよね…」
まさか彼だとは思わなかったが
言われてみたらこの間の人と声が同じだ
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anier017(プロフ) - いつも楽しみにさせて頂いてます！夢主ちゃんの記憶喪失つらいですね、、！いつものはちゃめちゃ(?)に元気な姿に早く戻らことを願いながら続き楽しみにしてます^^ (2021年4月24日 8時) (
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作者名：ラエル | 作成日時：2021年4月13日 12時
