狂犬と飼い主3【相良猛】 (ページ17)

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繰り返されるページ17

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「…え？」

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今の状況を説明するね

なんか固いものの上で私は寝てたみたいで
そりゃあ寝心地が悪いから目が覚めるでしょ？

…え？

…え！？

怖いけど整った顔が
私の目の前にドアップで映っている

なんで私はこの人の膝の上で寝てるんだ

だってこの人開久高校の狂犬の人でしょ？？
いや狂犬の人って日本語はおかしいけどさ！

多分そうだよ、この前も見たもん
急に忠告してくれたもん

オマケに鎖で手首が結ばれてるし
一体どういう状況なんだろうか

ちょっとパニック起きてる
いやちょっと所じゃない大パニックだよ！！

「…いつまで俺と見つめあってんだ
早く俺の脚からどけろや」

状況を理解するのに時間がかかって
頭が膝に乗っかったままだとは思ってなかった

開久の狂犬の人(？)は息を吐いた

ため息か精神統一の深呼吸かわかんないけど
膝に乗った重罪により殺られる気がして

「わかりました今すぐどけます
本当にすいませんでした…！」

こう言っておけば許して貰えるだろうと謝ったら
テメーは少し落ち着け、と呆れた顔で見られた

とりあえず彼は怒ってないっぽいし
起き上がって血の循環も良くなっただろうし
何が起こったか整理をしてみよう

・開久の狂犬(？)の膝の上で寝ていた

・部屋は薄暗い個室

・私と彼の2人

・2人とも鎖で繋がれている

「…あれ？もうクライマックス？」

「訳わかんねぇこと言ってねぇで
この状況をどうにかする手でも考えろ」

「…まさか開久高校の仕業じゃ…！」

「…俺が捕まってんのにンなわけねーだろ」

「ひぇぇすいません暴力はご勘弁を」

ちょっとまだパニック収まってなくて
訳の分からないことを呟くと
ありえないと言わんばかりの顔をされた

なんで私とこの人が捕まったかは
よく分からない、そもそも接点なんてないし

「…はっくしゅっ、」

「…キンチョー感のねぇクシャミだな」

「…ご、ごめんなさい」

「…」

しばし沈黙が続く。

何も出来ずただ逃げる方法を考えていると
ドアの向こうから足音が聞こえてきた

それを隣の彼も聞き逃さなかったのか
少し身構えていて、ついに黒い制服を着た
男の人達がこの部屋へ入ってきた