「役に立たない乃木くんと学校の怪談の話です☆」「役に立たなくないよ〜」

「まさか両想い！？シリアスが増えてくるかも。」 ページ27

「いやうるさいよ乃木くん
充分聞こえてるよ」




「だって一緒に帰りたかったから♥」




そうはにかみながら言う乃木に
Aは顔を逸らした。




「ていうか久々だね乃木くん」




「部活行きたいんだけど
勉強に追われててさ〜」




もうすぐ受験だし〜と
首の後ろをかきながら乃木はいった。




「受験終わったら卒業式だし？
神は忙しいんだよ♥」




「乃木くん以外の3年生の
方が忙しいから安心して⭐」




Aは卒業か…と呟いた
乃木にはそれが聞こえていたようで
ニヤニヤとAの顔を覗き込み
前髪が少し目にかかっている。




「俺が卒業したら寂しい〜？」




「うん、割と」




普段は冗談はよせよ⭐と笑い飛ばす
はずのAだから
予想外の答えに乃木は目を見開いた。
乃木は顔を覗くのをやめて
手をポケットにつっこんで
普段の乃木には似合わない表情をした。




「そっか、俺も寂しいよ。
Aと会えなくなるかもしれないし」




2人は同じタイミングで
お互いの顔を見合わせた、それが
面白かったのか2人ともわらった。
さっきまでの暗い顔とは
まるで別人のように



「やめよやめよ、私達がこの雰囲気
だとふざけてると思われる」




「確かに〜♥」




この光景を窓から見ている3人がいた
佐志はしかめっ面、桃戸は笑顔、
シャルロットは真顔だった。



「乃木は卒業するまでに
告白するとか言ってたな」



「言ってた、あれほんとかなぁ」



「もう告白しちゃえばいいのに！
乃木先輩ヘタレ！」




3人はそんな会話をしていた。

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