「役に立たない乃木くんと学校の怪談の話です☆」「役に立たなくないよ〜」

「夜中にピアノを弾く子、あんな子知らねぇ！」 ページ16

Aが先頭に多橋、乃木と
並んで音楽室の階までいくと
さらにピアノの音が大きくなっている




ここの学校は音楽室のドアは
不思議なことにドアに鍵が付いていない。
先頭のAはドアノブを回し
ドアを開けた。体を半分だけ入れ、
置いてあるピアノを
見て立ち止まってしまった。




「同じ…制服…」




電気はついていないが月の
明かりではっきり見えた。
私に気づいたのかピアノの音は止んだ




少し後ろを歩いていた2人も着いたようで
Aの後から顔だけ出してみていた。
あ、来た。と思って完全に音楽室に入る




「ｯ、百合さん！！」




そう言って多橋はピアノまで駆け寄った
百合さんと呼ばれる人は驚いていた。



2人は涙を流しながら
何かを話しているが乃木とAは
話に入って行けず、入口に立ち尽くしていた




「私達邪魔っぽいから乃木くん出よう」



「…そーだな」




Aと乃木は静かに音楽室を出た。
ドアが閉まる直前、2人が抱きしめ
あっているのをAは見ていた




「つーか俺なんも見えなかった
んだけど、何だったんだ？」



「同じ制服を着てた、そして
百合さんって多橋先輩はいってたよね」




「…あ、そういや、夏休み前
はっしーのクラスで亡くなった奴が
出たとか言ってたから多分そいつだわ」




そう言いながら2人は帰り道を歩く。
次の日の多橋は清々しい顔をしていた。




「毎回微妙な終わり方してるよね
ここで終わんの？続きは？みたいに⭐」



「Aちゃんメタイからやめようぜ♥」

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