お願い、シュートは決めないで。【流川楓】

心配すんな ページ23

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｢コイツ飯決めるの遅い、あと食うのも遅い、特にラーメン。あと靴の脱ぎはぎも遅いし、カバンにもの詰めんのも遅い｣


｢…｣



なんか語り出したからびっくり。急に饒舌になるじゃん。彩子さんは意外そうな顔してるし、宮城さんもなんだコイツと言いたげだ




｢なんかあの赤頭といい、今年はすげえのが入ってきたな…」

｢…まぁ、流川の方は実力があるから｣


｢でも、Aはまじでバスケ出来ないっす｣




いやもういいて、Aマウントとんなくて。彩子さん優しいから｢ほんとにAちゃんのこと好きなのね〜｣って言ってくれたけど、宮城さんもはや引いてるもん


いやもうほんと、ウチの流川がすみません〜って感じだわ、でも富中みんながみんなこうでは無いことはわかって欲しい





｢…まぁ一応、流川の言う通りなので、マネージャーは向いてないかな、って感じです｣

｢そうなのね、でも、いつでも歓迎だから！｣




｢うんうん、ところで、Aちゃんとこの流川ってやつは付き合＿｣





宮城さんがそう言いかけた途端、ゴッ！！と宮城さんと流川の頭にバスケットボールがぶつけられた




｢…ってえな｣



｢こるらぁぁぁてめぇら！！何彩子さんとAさんと話してんだ！！！！｣




タン、タタン…と地面に数回バウンドしたあと、2つのボールはどこかへ転がっていく

驚きで私が声を出すよりも先に、ぶつけた本人であろう桜木くんがこちらへ走ってきた





｢うるせーな！てめーにゃカンケーねーだろ赤頭！！｣


｢おおう？！この天才桜木とやり合う気か？！｣


｢上等だコラ！さっき仕返ししたるわ！！！｣





うおぉら！！という感じで宮城さんが桜木くんに飛び蹴りをかまし、それに負けじと桜木くんも掴みかかったものだから2人してバタン！！地面に倒れてしまった


そしてよく漫画にあるような、大きな煙の中に所々腕や足、顔が出るごちゃごちゃした喧嘩へと発展している


彩子さんを見ればやれやれという感じだし、流川はなんか知らないけどずっと私の隣にいる







｢えぇ…流川大丈夫？ボールぶつけられて｣

｢いてぇ…あのどあほうのせいで｣

｢だって音凄かったもん、宮城さんも大丈夫かな…｣

｢俺以外の奴は心配しなくていい｣

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