22story ページ32
『私ってそんなに頼りないかなぁ』
「あっ、ううん!そういう事じゃ無くてね」
慰めるようにエマは私の背中に手を乗せた。
「普段から凄くノアのお世話になってるからかもしれないけど、ノアが困ってる時には、どうしても手伝いたくなっちゃうっていうか…」
「あ、わかる!」
「ね、守りたくなっちゃう感じ?」
意味がわからない
それからエマとギルダ、アンナは少しばかり私の話を続けた。
私はどうにも女子達のマシンガントークには混ざれない。しかもその内容が私であるから尚更なのだ。私に一体どうしろと言うのか。
『うーん…どういう事…?』
「やっぱり本人にはわからないものなのかなぁ…ね、レイ!」
「んぐっ」
会話を聞きつつ黙々と咀嚼を続けていたレイは、急に話題を振られたからか喉に詰まらせてしまったようだ。
『だ、大丈夫!?』
コップの水を渡すと、勢いよく飲み干した。
「…さんきゅ」
『う、うん』
「ん?…あ〜」
何故かギルダが何か微笑ましいものを見る目で私達を見ている。
『え…何、ギルダ』
「いや、何でもないよ?」
『そ、そう…』
*
『…あ、そういえば、エマ』
「んー?」
『オジサン、どうするの』
オジサン…とは、このシェルターに入るなり初っ端から出会ってしまった性格のひねくれた住人の事。(覚えてるかな?)
どうやら他の農園から脱獄して来たようで、お腹の番号を見せてくれた。
そして、オジサンはなにか訳ありらしく、銃を使ってシェルターから出るように脅してくれたりもした。
しかし本気で私達を殺そうとは思っていないみたい。球はわざと外していた。
まあ何やかんやで拘束したままだったな…
「うん!オジサン対策はバッチリだよ!」
エマは自信あり気にグッと親指を突き立てて見せた。
「あのね、」
私達に説明をしようとした丁度その時、自分で拘束を解いたのか…そのオジサンが現れた。
オジサンの突然の登場に、一部の弟妹が叫んで逃げ出す。
『あっ』
「…よォ」
機嫌が悪いらしく、オジサンがコートに隠した左手には刃物?が握られている。
ベルトに当たってカチャリと音を立てた。
「…おはようオジサン。待ってたよ」
嫌な空気が部屋に満ちる。弟妹達は緊張の面持ちだ。それにも動じず、エマは冷静に笑顔でオジサンに向かい合う。
「取り引きしよう」
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ジュリー(プロフ) - みかん星人さん» 了解しました!どんどんコメ来ると嬉しいです!END分岐が多いようなので、別でEND集を作ろうと思いまーす! (2019年3月2日 13時) (レス) id: 3e129eef4c (このIDを非表示/違反報告)
みかん星人(プロフ) - コメント失礼します!個人的には2番寄りの6番が見てみたいです...wwもちろん何番でも楽しみですけど!更新楽しみにしてます! (2019年3月2日 12時) (レス) id: 8089ca85b5 (このIDを非表示/違反報告)
ジュリー(プロフ) - 杏里さん» コメありがとうございます!(泣)了解しました!欲張りさんでもウェルカムなので他の方もコメお願いしますー! (2019年3月2日 12時) (レス) id: 3e129eef4c (このIDを非表示/違反報告)
杏里 - 初コメ失礼します。アンケート12がいいです!(欲張り) (2019年3月1日 23時) (レス) id: 4f6b7da3ac (このIDを非表示/違反報告)
ジュリー(プロフ) - コメントお願いします!来たら嬉しすぎて泣きます。来なくても泣きます。(好きなやつだけ書くかもです) (2019年2月24日 15時) (レス) id: 3e129eef4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ジュリー | 作成日時:2019年1月13日 12時