35歳の高校生〈 1 〉 (ページ37)

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小泉「その1軍と2軍の差ってのは？」

本当に何も知らないんだ。

小泉がいた前の学校にはなかったの？

呆れながらも長峰先生とスクールカーストについて詳しく説明をした。

A「このランキングはリアルタイムでかわってくんだけど、1軍はすべての権利を持ってるの。例えば、空き教室使ったり、教室や廊下で騒いだりとか」

2軍は1軍ほどの権利はなくて、1軍に文句を言う権利もない。

ただ、何事もなければ普通に卒業できる。

そして3軍は周りから見たらひどいだろう。

A「笑うことも許されない。1軍と2軍に話しかけるのも禁止。正直私、名前も知らない人いるし。満足なスクールライフを過ごすことができないのが3軍」

小泉「じゃあ、その1軍になる決め手は？」

A「めんどくさ。本当に何も知らないんだね」

長峰「その決め手は空気とノリですね～。異性にモテたり、発言力があったり、ノリがいい生徒はランクが高くなる。ま、そんなとこですかね」

小泉「へぇ～...。そのトップが土屋正光ってことですね」

A「まぁ、そうだね。1軍のリーダーって感じかな。で、正光と美月には気をつけてって言ったと思うんだけど、あのふたりが機嫌悪いと手に負えないから何か言いたいならまず私に言って」

めんどくさいけど正光と美月が機嫌悪いと1軍の空気も悪くなったりするから仕方ない。

ふたりとも時と場合によるけど、私より順位が低い美月は大抵のことなら従ってくれる。

ガラッ...

A「あれ、どうしたの？」

正光「心配になった。お前、探したわ」

A「あー、ごめん。じゃ、小泉よろしく」

正光が来てくれたから小泉にひとこと言って相談室を出た。