【BL短編集】収集癖 (ページ2)

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願望 knbr ページ2

※brさんに自'殺願望あり
※死ネタではありません

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ーkn sideー

自'殺願望が強い人ほど、部屋のものが少ないらしい
どこかで聞いて何故かずっと覚えてる話があった
なんでもこの世への執着を無くすため、だとか

当時は俺には関係ないと思ってた
でも、その話は今最悪の形で俺の役にたっている

俺には何人かよく遊ぶ友達がいて、そのうちの一人にぶるーくという名前の人がいる
その人はいつも明るく笑顔で、人懐っこい

いつしか俺は彼に惹かれていた

だが、今俺の前に広がっているこの空間は、どういうことなんだ

kn｢ぶるーく...あの、｣

br｢ん〜？なんでそんなところに突っ立ってんのさw...
あ〜座るとこないね、ベットに座っててもらっていい？｣

彼の部屋には必要最低限以外のものが置いてなかった
普通サイズのベットが1つと、彼の持っている服が壁に2、3着掛けられていて、その他には折りたためるタイプのベットのサイドテーブルがぽつんと部屋のど真ん中に置かれている

生活感なんてまるでない

部屋に入った時ゾッとしたくらいだ

br｢これお茶ね〜、今日暑いらしいじゃん？エアコンつける...？ちょっと埃っぽいかもだけど...｣

kn｢え、こんな暑い日続いてんのにエアコン使ってないの？｣

br｢だって窓開けるだけで十分じゃん？｣

まずい、このままでは自'殺以前に熱中症で倒れられる危険もある
とりあえず、彼に扇風機を...小さいものなら手軽に買えるはず、あとうちの押し入れに眠ってるでかい人形も彼にあげよう

それからどんどん、なにか渡せそうなものがあるとぶるーくに渡した
もちろん俺の生活にも支障がない範囲で、俺にはそういう願望はないしね

彼の部屋にものが増えていく度ほっとするのだ
最近彼が何をするでもなくぼーっとすることも減ったし…

br｢きんさん、最近僕へのプレゼントが増えたよね｣

kn｢ぇ...？あ、うん｣

部屋にものがあまりにも少なかったからとも言えないし、だからそういう願望が〜なんて話もするべきじゃないだろう

ゲームのマスコットキャラクターの等身大の人形を抱えながらベットに座るぶるーくは、何か不安そうな顔でこちらを覗いてくる

br｢きんさんがそういうことしてくれるからね、僕...その...嬉しいんだよ？それで...でも、｣

kn｢死にたくなくなっちゃった？｣

br｢へ、ぇ、なんで...！｣