カニバリズム ＿em ページ21
＊＊30年、地球。
地球温暖化が進み、氷が溶け 海面が上がり 地球はもうそろそろ終わると告げられていた、ある時。世界は急に、氷河に包まれた。
それは突然だった。世界の住人がとてつもない冷たさに身を震わせ、今は夏なのにどうしたんだ と、それぞれしていたことを止め 窓から、扉から外を覗けば、外はすでに 一面銀世界に染まっていた。
池や湖、ダムや川は凍りつき、水の流れは完全にストップ。猛吹雪のせいで様々な機能がダウン。外を歩こうとしても、あまりの冷たさに一秒たりとも動けず。
寒さに適していない動物たちは、すぐ死んでしまった。外を散歩していた猫も 野生の猪も 動物園のキリンもゾウも凍死。
人類は驚愕と困惑。外に出ていた人は急いで家に帰り、仕事中の人は急いで暖房をつけた。
全てが凍りつき、時の止まった＊＊30年
気温は ■■■℃……
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
「ほぅ……。いやー、今日も相変わらず寒いわぁ…。えーと 服、服…」
鋭い針のような冷たさの空気。ぬっと腕を布団から出し、手探りで専用の服を探す。
地球が氷に包まれてちょっと経った頃。そのままの人類では耐えられないこの寒さの中を過ごせるように作られた、専用の服。
これがなければ外を出ることすら許されない。そのくらい、外は寒いんや。
「あったあった。………よ、いしょ、ん、よし！これで安心やね！」
やっとこさ服を見つけ、いそいそと服を着る。一瞬にして快い温もりに包まれ、布団から出る気が湧いた。
「さーて、今日の気温は……と」
布団を畳み、椅子に座ってパソコンに向かう。まだ冷たいままの指をさらさら動かして 気温を調べて 天気を調べて……
「ん、…日本は-162℃…。昨日よりちょっと暖かいんやね。で、天気は…？この前より激しい猛吹雪、うーん 今日はあんまり外でぇへん方がええな」
そのまましばらくネットサーフィンをしていると、気になる記事を見つけた。
〔世界中で美味しいと話題！？食用の生きた人形！！〕
食用の人形というもの。これも全て氷に包まれた後に人類が編み出した凍らない食べ物だそうで。名前だけは聞いていたけれど、詳細は知らない。
食用の生きた人形。そのフレーズがちょっとばかし気になったもんやから、それを思わずクリックしてしまった。俺は悪くない…
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まる麺 - タイトル回収が天才すぎです、！面白かったです！ (7月19日 14時) (
レス) @page49 id: 81fa0833c9 (このIDを非表示/違反報告)
戦慄(プロフ) - わあああ…すっごいすきです…どのお話もとっても素敵です…！ (2023年1月3日 12時) (レス) id: e831999098 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さき。 | 作成日時：2022年8月23日 9時
