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ぬるい風の通る屋上。ガチャリと扉の開いた先、Aが柵の外側に立っていた。
『…来るの、早かったなァ。』
また俺に向けられる、闇が渦巻いた瞳。
「……なぁA、ほんと、今まで、ッ」
謝ろうとした矢先、点滴スタンドが鳴る。
『ッうるっさいねん！！！何がごめん や、何が悪かった や！！！！お前らが私にしたことを 謝るだけで無に出来ると思うな！！！！』
『やったことは戻らない。ついた心の傷は治らない。分かっとんか？謝るだけで前までの日常は戻るんか？…戻るわけないやろが。』
込めた感情を溢れかえさせ、思いを叫ぶAは見ているだけでも痛々しい。痩せ細った腕には 濃く残る紫色の痣が見えた。
『謝りたいなんて、罪を許してもらおうっちゅー甘ったれた考えに変わりはないやろ。そんなん 謝ってる自分に酔いしれてるだけや。無様やで。』
じんわりと涙が滲む。絶望の淵を覗き込んでいるような真っ黒い瞳は、理由もなくAを睨んだ時のように 俺を睨み付けた。
『平和に終わろうとか考えてんちゃうやろな。私は一生恨む。お前らにされたこと全部、絶対に許さない。』
腕に刺さっている点滴の針を抜き、反対の腕で点滴スタンドを俺に投げつけてきた。
「ッ待て！！！」
『助けを出すには遅すぎるんよ。…私はここで死ぬ。ここから飛び降りて。お前らのせいで死ぬんや。一生ッ、後悔するんやな！！！！！』
「A！！！！！！！！！！！」
俺がAの手を掴むより一歩先に、Aは宙へと飛び降りた。
重力に引っ張られたAの体は地面に叩きつけられ、全身がぐちゃぐちゃになって死んでしまった。
…俺らのせいで。
【飛び降り、
・転落して死ぬこと。
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まる麺 - タイトル回収が天才すぎです、！面白かったです！ (7月19日 14時) (
レス) @page49 id: 81fa0833c9 (このIDを非表示/違反報告)
戦慄(プロフ) - わあああ…すっごいすきです…どのお話もとっても素敵です…！ (2023年1月3日 12時) (レス) id: e831999098 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さき。 | 作成日時：2022年8月23日 9時
