愛して霞 _まふゆ※ ページ28
※恋人関係
※悲恋
※ちょっとえっち注意
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A side
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あなたは私の愛なんて求めてないって分かってる
あなたは私と付き合ってくれたけれど、それはあなたの一匙の優しさからって分かってる
あなたはこんなに冷たい。でも、こんなに優しい
だから、そうなんでしょ?
ねえまふゆ。
『ン…、…ハ、ん…』
「…ん」
これが最後、これが最後、って、何回繰り返したかな。重なりあった肌から感じ取れる熱が離しがたくて、いつまでも抱き合って唇を重ねる。
ちゅ、ちゅ、とリップ音が響いて、あなたには届かない。いっときに水音も混じって、それはただ私の中に溶けて消えるだけ。
『んん… ぁ、まふゅ…』
「…」
私だけが一方的で、どうしようもなく胸がざらざらする。
あなたの瞳はつめたいね。どんな気持ちで私のことを見てるんだろう?
絡む舌と唾液。口の中と全身が熱くて、ぴりぴりかすかに気持ちいいはずなのに 心はなにも感じない。
それどころか、どんどんなにかを失っている気がして、あなたの目に見られたくないのに 止められなかった。
『ハ… ふ、フゥ…』
「…」
結局、私の息が切れて、口を離した。白んだ糸は粘着性を持ってなくて 簡単に切れてしまう。
垂れてしまった唾液を シャツの袖で拭いて、まふゆの頬に手を当てた。
『まふゆ』
「…なに」
『別れよ』
まふゆのこと、愛しちゃってごめんね。
長いこと付き合わせちゃってごめんね。
でもね、まふゆと過ごした今までは幸せだったよ。
ごめん、ごめんね
私なんかが 愛してごめん
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さき(プロフ) - ふみふゆさん» 迷惑だなんて、とんでもない!とっても嬉しいです!ありがとうございます…!! (2月6日 19時) (レス) id: bc9aead4c2 (このIDを非表示/違反報告)
ふみふゆ(プロフ) - 迷惑だったらすみません、雰囲気とか話し方とか、全然壊れてなくて好きです…… (2月6日 18時) (レス) @page12 id: aed784c8de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さき。 | 作成日時:2023年9月12日 23時