【25時、ナイトコードで。】死にたい僕らにできること【短編集】

さらさら ＿絵名※ ページ27

※非現実的現象
※短い

ーーー
絵名 side

ー

「え、AA？ そんな人いた？」


「……、…、…は？」

思えば、今日起きたときから。全部全部おかしかったの。

起きたときに開いた トークアプリに並ぶアイコン達にAのアイコンは無かったし、ブロックされたのかと思って、Aの電話番号に電話をかけても 電話番号は使われてないって言われたし、Aの家だったところは空き地になってたし、学校にはAの机が無かった。


私が寝ている間に、Aの存在が無かったことになっていた。



私だって、こんなこと言われて冷静でいるわけないじゃない！！ だって、だって、寝落ち電話してたはずのAが、Aが… 私が寝て起きただけで 全部消えちゃったのよ！！



まだ夢だったのかなって思って、おもいっきり頬をひっぱたいたわ。でも痛かった。至極当然 現実だったのよ。



2次元でしか起こらないようなことが 起こっちゃった。私の、私だけの、大切なAが、いなくなっちゃった？


「え、ぁ… そんな、こと…」

「なあに絵名、ついに頭おかしくなっちゃったの？ AAだなんて、そんな人… 聞いたこともないな」



カラカラ私を見て笑う友達は、本気で知らないようだった。2回 目をパチパチさせて、私を必死に取り繕った。

「……。…、……ごめーん、今日オールしてて… 現実と2次元の差が分からなくなっちゃったのよね、本当、勘弁してほしいわ」





本当に。

愛して霞 ＿まふゆ※→←＊

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