告白シークレット ＿瑞希 ※ ページ11
※瑞希男の子説 を前提としています
※放課後メランコリーの設定を受け継いでいますが、多分読まなくても分かると思います
※超絶捏造
ーーー
確かに 不思議に思っていた。
確かに 声も、体格も、手のひらも、一人称も、私とはどこか少し違うと思っていた。
でも そんなものよくあるものだから。声が低い女の子も、体格のいい女の子も、角ばった手のひらの女の子も、俺や僕が一人称の女の子も この世界には何万といるから。
気にしていなかった。そりゃあ、大切な友達のことは できるだけ知っておきたいな とは思ったけれど。
本人が隠したがるなら 深く詮索することにメリットはない。本人が嫌なら 別に気にすることはない。
「… ねえ、聞いてほしいことがあるんだけどさ」
『……… あ、ごめん。…どうしたの？』
思考の海から上がり、顔を俯けている瑞希の方を見た。肌寒い風に吹かれて揺れているサイドテールが 瑞希の目を隠していて 見ることができなかった。
瑞希は立ち上がって、私の手を取り、私も立たせる。もう傾いている太陽をバックに、苦しそうに顔をしかめた瑞希が顔を俯かせた。
「…ボク…、…ッボク…！」
『うん』
ちらっとこちらを一瞥して、すぐに視線を戻す。握られたままの手がカタカタと震えていて、かなり冷えている。
「… … こんな、こんななりしてるけど、ボク、ボクは…」
『うん』
「……………… 女の子じゃなくて、男、なんだよ」
『…』
かなり間を空けて、瑞希がそう言った。
やっぱりそう。どこか違うと思っていた瑞希は、そもそも女の子ではなかったのだ。確かに 今握られている手のひらは、私とは違って角ばっている。
私とは確実に違う、性別の壁。だからきっと、学校に登校することを嫌がって、世間の目を嫌がって… 今まで苦しかったのだろうな。
… いや、同情はやめよう。きっと瑞希も望んでいない。
『…うん、そっか。』
「…っ、…Aは、こんな格好してる、男のボクを、気持ち悪いって思う…？ 今まで仲良くしてきた女の子の友達が、男だって知って、失望する…？」
今にも泣き出しそうな声と表情で瑞希は問う。
いや、泣いていた。太陽に光を当てられて、きらりと涙が光った。その姿は 男には見えない。この瞬間は シャイニーピンクが似合う、ただの可愛らしい女の子として存在していた。
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さき(プロフ) - ふみふゆさん» 迷惑だなんて、とんでもない！とっても嬉しいです！ありがとうございます…！！ (2月6日 19時) (
レス) id: bc9aead4c2 (このIDを非表示/違反報告)
ふみふゆ(プロフ) - 迷惑だったらすみません、雰囲気とか話し方とか、全然壊れてなくて好きです…… (2月6日 18時) (レス) @page12 id: aed784c8de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さき。 | 作成日時：2023年9月12日 23時
