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𝙵𝚒𝚕𝚎.𝟷𝟻𝟸 ページ3
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「今日のあなた、変だったわ。やけに皆の顔をじっくり1人1人見ていて。……そう、まるで今日が私たちと過ごす最後の日とでもいうみたいにね」
ポツリとそう零した彼女の目は、何かを探るような疑るような。
今度は私の心臓がドキリと跳ねた。私の知らないところで、彼女は私を観察していたみたい。表情では出していないつもりだったのに。
「さっきのあなたの"全部終わる"って言葉………深くは聞かないでおくけど、勝手に私たちの前からいなくなっちゃだめよ」
念を押すようにそう哀ちゃんに言われて、すぐには言葉がでなかった。勝手にいなくならないで、と無理なお願いをされてしまったからだ。
「…………わかったよ、哀ちゃん」
私と視線を交じわせ、"絶対よ"と言われて心がチクリと傷んだ。
なぜならばこれは到底叶えられない約束で、私は1つ彼女に嘘をついてしまったのだから。
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作者名:匿名希望 | 作成日時:2023年12月19日 0時