清純の真実･後編《名探偵コナン》 (ページ29)

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𝙵𝚒𝚕𝚎.𝟷𝟸𝟾 ページ29

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そう言われて彼の元──エレベーターの少し先の方へ向かうと、そこには1枚の紙切れが落ちていた。それはまるで捨てられたように少しシワがついている。

そして何より、その紙には奇妙なものが表記されていた。《120102210022120201202001》という数字が横に並べられていたのだ。何の規則もないランダムに書かれたこの数字が、この事件に関係するものなのかはわからない。

「さっきの目撃証言、確か犯人は狙撃してすぐ逃げたって言ってたから……もしかしたら、犯人が落としていったのかも」

"これは次の犯行現場の鍵かもしれない"とコナンくんが紙を手に取る。他の2人も上から覗きこむと、彼らは交互に口を開いた。

「なんやこれ、換字式暗号の1種か？」

「……もしかしたら、ポリュビオスの暗号表かもしれませんね」

コナンくんと服部くん、そして安室さんが腕を組む。
彼らよりも頭の回転が遅い私は、ただただその様子を眺めることしかできない。彼らが話している内容さえもわからない。なにしろ暗号系は大の苦手なのだ。

どうしよう、全くわからない……

協力しようにもできない歯痒さを感じていると、"ねぇAさん"とコナンくんに服の袖を掴まれた。