清純の真実･後編《名探偵コナン》 (ページ28)

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𝙵𝚒𝚕𝚎.𝟷𝟸𝟽 ページ28

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「……待って！コナンくん」

彼の後を追いかけて私たちも4階へ。
けれども、そこは現在改装中で店舗のひとつもなかった。確かに人気がまったくないここは、人の目を気にする必要がないので狙撃にはうってつけ。しかも、ショッピングモールの中心は吹き抜けだ。その空間を利用すれば、ここからでも1階にいる被害者を撃つことは容易い。

先を行くコナンくんは、足を止めることなくまっしぐらに目撃証言があったエレベーターへ向かった。そしてその場にしゃがみ込むなり、何か小さなものを摘み上げた。

「……見て、薬莢だよ！やっぱり犯人はここから狙撃したんだ」

床から彼が拾い上げたそれはキラリと光る薬莢。大きさからみて、やはりこれはライフルのものだろう。

「本当だ、しかもまだ温かい……」

安室さんはその薬莢を手に取り確認する。薬莢が熱を帯びているということは、まだ銃撃犯が逃走してから時間はたってないということ。

コナンくんは未だに顔色が悪く、さっきの様子からして彼が今何を考えているのかなんとなくわかった。

恐らくこれは組織の仕業……ってところね

賢い彼なら、もう組織によるものだと気づいているのだろう。ただ言わないだけであって。

私がそう察していると、少し離れたところから周辺を捜索していた服部くんの声がした。

「──おい、何か変なもんが落ちとるで！」