清純の真実･前編《名探偵コナン》 (ページ43)

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𝙵𝚒𝚕𝚎.𝟺𝟸 ページ43

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「みんな、紹介するわね！こちら、ザ・アニマリーズのパフォーマーの犬山春さん！そして、お隣の男性は同じくパフォーマーの蛇塚賢太さんよ」

園子ちゃんが、ビシッと効果音が付きそうなほどに胸を張る。え、この人たちが？と思って隣を見ると、初めましてとさっきの男の人──蛇塚さんが笑った。

「よろしくね〜！じゃ、君たちが園子ちゃんが連れて来るって言ってた子たち？」

犬山さんにそう尋ねられ、私たちは1人ずつ挨拶をした。

「あ、初めまして！園子の友達の毛利蘭です」

「同じく友人のAAです」

「江戸川コナンです！」

それぞれ挨拶をし終えると、今日は楽しんでいってね〜と犬山さんが微笑む。
その時、通路に隣合った部屋の1つからガチャっと扉の開く音が。私たちが音のする方へ顔を向ければ、チラリと男の人がこちらに顔を覗かせていた。

「なんだよ騒々しい……って、あれ！これまた可愛いお客さんじゃん」

金髪で刺青の入ったいかにもな見た目をした男の人が、つかつかと近づいてくる。そして、"よろしく！"と次々に私たちと握手を交わした。ちょっとだけびっくりしたけど、柄に合わずかなり温厚そうな人で安心。

そんな様子を見ていた犬山さんは腰に手を当ててため息をついた。

「も〜、正虎！ちゃんと自己紹介ぐらいしてよね。……こちら、パフォーマー仲間の山下正虎よ！」

ややジト目を向けながら紹介する。その山下さんはというと、わりぃわりぃ……とガシガシと頭をかいて改めて自己紹介をしてくれた。そんな2人を蛇塚さんは微笑ましく見ていて、普段から彼らが仲がいいことがうかがえる。

そんな中、園子ちゃんが再び犬山さんに話しかけた。

「春さん、今日は4人分のチケット頂いちゃってすみません。ショーなんて中々見れないのに……」

「いやいや気にしないで！私たちアニマリーズは鈴木財閥のサポートがなければ、ここまで人気にはなれなかったんだから。史郎さんにもよろしく言っといて頂戴！」

犬山さんの口ぶりから察するに、やっぱり鈴木財閥が深く関係しているらしい。

これまでの会話を聞いて、私はふとあることに気づいた。