清純の真実･前編《名探偵コナン》 (ページ22)

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𝙵𝚒𝚕𝚎.𝟸𝟷 ページ22

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翌日の夕暮れ……

私は真夏の黄昏の日差しをバックに店外の掃除をしていた。近くの街路樹も金色に照らされ、7月も中旬に入ったことがみてわかる。

結局、昨日はコナンくんに組織について知っているのか聞けなかった。新しく知り合った沖矢さんは、思い返してみてもやっぱり不思議な人。なぜかはわからないけど、次に彼と会うのはそう先ではないような気がする。

「あ〜！Aお姉さんだ！」

ふと路上の向こうから歩美ちゃんの声が聞こえて、動かしていた手と思考を止める。
振り返ってみると、私の後ろからは少年探偵団の皆が歩いてきていた。この夏の暑さもあるからか、皆の顔はやや火照っていて。

「あ、歩美ちゃん……！みんな学校帰り？」

「うん！哀ちゃんからね、Aお姉さんの記憶が戻ったってきいたよ」

「あの博物館の事件のあと、ボクたちは先に帰ってしまったので心配してたんです」

「でも思い出せてよかったな！これで安心だぜ」

歩美ちゃんを皮切りに、光彦くんや元太くんが続けて言う。コナン君と哀ちゃんは別として、他の3人の顔を見たのは博物館以来。この子たちには連絡をしていなかったから、ちょっと心配をかけさせてしまったかも。

「みんな、心配かけちゃってごめんね」

もう大丈夫だからと告げると、暑そうに額に玉の汗を浮かべる子どもたちをポアロに招き入れることにした。