◆目まぐるしい ページ7
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筆記試験が終わると少し休憩がはさまれ、そして実技試験＆技術試験が始まる。
約15人ずつのグループに分けられ、指示されたブースへ決められたルートを元に向かい、試験を受ける。
「あ、チーノ君」
「あ、筆記おつかれ」
「お疲れ様」
彼は背が高いのですぐ分かる。こちらに気づくとニコリと笑った。この表情を見るに、筆記は問題ないのだろう。
「もしかして同じグループ？」
「お、せやな」
渡された札のアルファベットを確認すると同じだった。
グループに全員が集まったのを確認して、私たちを引率する軍人が歩き始める。それについて歩けば、広い運動場のような場所に着いた。
最初は200m走らしい。初っ端から走りはキツイな。
周りは男ばっかりだが、タイムはしっかりと食らいついた。
「早いなあ」
「そう？」
「おん、俺ももうちょい速く走れたらなあ」
「え、十分早かったと思うけど」
この男、ストイックなのだろうか。傍から見てたけど結構いい走りだったと思うんだけど。
あまりベラベラ喋ってるのも悪目立ちするので、グループに紛れて次々とブースを回る。
ペイントガンのような銃を用いた射撃に、動体視力を測るテスト、障害物競走、2人1組で行う模擬戦など調べていたとおり多岐にわたる。
これらを通して、試験官やあちこちにいる軍人が素質の良い人材を吟味している。
時折、私たちの胸に着いているバッジの番号を見てメモを取るような素振りを見る。
「実技系は終わったし、次は技術系やな」
「そうだね」
あちこちで行われている試験に好奇心が擽られ、キョロキョロ見ているとチーノ君が半歩前から声をかけられた。
おっと、気を抜くとまた迷子になると彼に追いつき相槌をうつ。
屋内へと移り、試験のブースを回る。技術系と言っても実技と区別する意味で付けられた名前のため、専門的すぎるものはない。
また試験内容は今日初めて知らされるため、初めてする人も分かるよう各ブースで簡単な説明がある。
最初はヘッドホンを渡される。流れてくる言葉を正確に聞き取り、渡された紙に要点を書き写す試験だ。いかに正確に要点を書けているかが大切だ。
その次にコンピュータを使って、渡された紙に書かれた適当な文字が羅列されているものを見てタイピングする試験だ。コンピュータを使ったことがない人が不利にならないよう別の試験も用意されている。
一日をかけこのような試験を一通り終えた後、試験は終了した。
合格発表は来週行われるらしい。
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