◆出来損ないラブソング【sh】 ページ10
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「やっぱ、Aのギターはええなあ」
「…そう？ありがとう」
不意にそう言われ言葉に詰まった。いつもはこんな事言わないのに急にどうしたのだと思いながら、演奏を止める。
部活がないせいで勝手に私の部屋に入り浸っている幼なじみは「あれ、止めるん？」と首を傾げた。
小さい時からギターをしてみたかった。しかし、値段が高いのを幼いながらに分かり、親にも相談できなかった。そんな時、よく遊んでいた子のお兄ちゃんが軽音部だったらしく、そのお古をくれると言われ譲り受けたのがこのギターだ。
幼なじみを放って、ギターを独学で始め、のめり込んでしまった私に最初幼なじみであるシャオロンはギャン泣きした。どうして構ってくれないのだと彼は泣きながら訴えてきた。そりゃそうだ。生まれてから家は隣、ずっと一緒だったわけだからね。
でも、ある日諦めたのか私の部屋に入り浸ると、ギターを弾く私の横で漫画を読んだり、ゲームしたりするようになった。それからと言うものこういう日々が日常になってしまった。
シャオロンが歌い出す。
最近話題の片思いの曲だった。それに合わせてギターの弦を弾く。オリジナルよりはアレンジ要素が強めではあるが、それを気にしないでいつものように彼は小さく歌っていた。
「俺な、好きな子がおんねん」
「へー、そうなんや。あ、噂のマネージャーの子？」
歌を歌い終わると、彼はそう呟いた。
夕方になった為、電気をつけていない部屋が薄暗い。
片思いかあ、きっと彼の入ってる野球部の可愛いって有名なマネージャーだろうと勝手に思った。
「ちゃうわ！」
「嘘だあ」
「アイツは陸上のやつと付き合ってるで」
「へえ、知らんかったわ」
「……お前はギターしか頭にないからな」
初耳だと笑えば、ジト目で彼はそう言う。確かに私はギターのことをよく考える。ミュージシャンになるつもりは無いけどね。
「私にだって好きな人おるんやで？」
「…っ！？……う、嘘やわ」
「嘘やない」
そこまで言って、またさっきの片思いの曲が頭をよぎる。何となく弦を弾いていた。つい口ずさんでいた。
いきなりギターを弾くのに慣れているシャオロンは、会話の中断を気にせず一緒に歌い始めた。
「「本当に私が好きなのは…」」
その歌詞を口ずさみながら、つい私の片思いの相手、シャオロンを見る。そしたらバッチリと目が合った。
「「＿＿キミなんだよ」」
◆メインストーリーは止まらない/男主→←◆この恋に嘘はつけない【ci】
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珀空(はくあ)(プロフ) - ゆーみやンさん» はじめまして！そう言って頂けるとすごくうれしいです！これからも頑張らせて頂きます！コメントありがとうございました!!!<(_ _*)> (2020年3月21日 7時) (
レス) id: 0b3c35e0d6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみやン(プロフ) - はじめまして。どのお話もとてもだいすきです！ 更新頑張ってください！応援しています( *´艸｀) (2020年3月21日 3時) (レス) id: cef1a7a657 (このIDを非表示/違反報告)
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