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あー、やってしまった。冷や汗が頬を伝っていく。
「さあ、出てくるんだゾ！居るのは最初から分かっている」
それを聞いて心拍数がさらに上がっていく。
もう観念するか、バレているなら仕方ない。
そう考えた私は、銃をサッと奴に向けて立ち上がった。
「…大人しくしなさい。少しでも動くと撃つ！」
「ほお、良い目だ」
銃を向けられているくせに、余裕そうに笑っている。まるで私の方が不利だと言わんばかりの表情だ。
銃を構えながら、ジリジリと近づく。
彼は動かない。
私は震える手を誤魔化したくて堪らなかった。
「…大人しく捕ま…っ！？」
「……」
ガン！
突然の衝撃に目を見開く。意識が朦朧とする。
「…他に仲間……が」
「……」
段々薄くなる意識の中で自分を殴った誰かを見た。そして目を見開く。
「…兄さ…＿＿」
そのまま意識は飛んだ。
「よくやったな」
「まあな。真逆実の妹を殴る日が来るとは思わなかった」
「悪いことをさせたな。ひとらんらん」
ひとらんらんと呼ばれた男は、グルッペンの腕の中にいる妹を見る。警官の俺に憧れて追いかけて来てくれた妹には悪いが、俺は
『3階に怪盗は見当たらない』
『…くっ、そうか！…アイツ！どこに行った！』
虚偽を通信で報告すれば、それを見ていたグルッペンがニヤリと笑う。
「汚職警官」
「…今更だよ」
妹と班は別だが、警察が早く捕まえたいと、
それを知ったグルッペンは俺にとある事を言ったのだ。
「…ふ」
「何笑ってるの？」
「いや、やっと手に入れた」
妹に熱い視線を送るそいつをみて、親族として何とも言えない気持ちになる。
「お前が、俺の妹が好きだって聞いた時は本当に驚いた」
「俺はまさかAがひとらんの妹だとは思わなかった」
この会話を何回したことか。
それにしてもこのやり方はどうかと思う。「怪盗らしくかっ攫いたい！」そう言ったグルッペンは無駄に綿密にこの計画を立てた。
しかも俺に妹を殴って気絶させろ、なんて言いやがった。本当はやりたくなかったし、もっと他のやり方があった筈だ。
そんなことを考えながら、ひとこと言ってその場を後にする。俺にも諸々の証拠隠滅と続きの捜査があるからね。
「さて、あとは心を盗むだけだ」
月の光を受けながら、腕の中の彼女を見て怪盗はニヤリと笑う。
◆この恋に嘘はつけない【ci】→←◆じゃあ一輪の薔薇を盗んでください【gr】
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珀空(はくあ)(プロフ) - ゆーみやンさん» はじめまして！そう言って頂けるとすごくうれしいです！これからも頑張らせて頂きます！コメントありがとうございました!!!<(_ _*)> (2020年3月21日 7時) (
レス) id: 0b3c35e0d6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみやン(プロフ) - はじめまして。どのお話もとてもだいすきです！ 更新頑張ってください！応援しています( *´艸｀) (2020年3月21日 3時) (レス) id: cef1a7a657 (このIDを非表示/違反報告)
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