◆私のものになって【em】 ページ30
＊一応軍パロ/短め
コンコン
「入っていいですよ？」
いつもの様にノックをすれば、優しい声が返ってくる。ガチャッと扉を開けて、部屋に入れば準備万端の彼がそこに立っている。
彼に促されるまま定位置となりつつある椅子に座る。紅茶を注いでくれる彼にお礼を言って受け取った。
「美味しい」
「良かったです」
「この前のも良かったけど、こっちの方が甘くて好き」
「確かにこちらの方が甘めですもんね」
「あ、今絶対に子供舌だと思ったでしょ？」
ふふ、と笑ったエミさんは紅茶を一口飲んで笑った。
「いえ、まさか。……あ、でも可愛らしいとは思いました」
「かっこよく言ってるけど、顔が真っ赤すぎるから何とも言えない」
シッマや大先生、ゾムたちが言うに女慣れしていないらしいエミさんの言う台詞はカッコイイし決まっているのだが、いつも照れてる。勿体ない。
「仕方ないじゃないですか」
「うーん、まあいいけど。……それにシッマたちには砕けてるのに何で私にだけそんな喋り方するの？」
「……それは」
「……」
他のみんなには割と敬語混じりではあるが砕けた喋り方をするエーミールを見て、最近の不満を伝える。あのショッピ君ですら、私に砕けて話してくれるようになったのに、それより付き合い長いエミさんの方がかたい敬語とか酷い。
言葉に詰まらせる彼は逃げるように紅茶を飲んだ。
「まあ、いいや。それよりコレ見て、コレ！」
「ん？これは…」
「四つ葉のクローバー！らんらんの畑の横で見つけたんだ！」
「へえ、良かったですねえ」
先程摘んで来たそれを彼に見せる。話題が移り、ホッとした様子のエーミールはニコリと笑った。
「久しぶりに見て。ついテンション上がって摘んじゃった」
「見つけると幸せになるって言われてますもんね」
「そうだね。お陰で今、めっちゃ幸せに紅茶飲めてる」
「それは良かった。……あ、そうですね。四つ葉のクローバーの花言葉は知ってます？」
「花言葉？……んー、四つ葉のクローバーだから幸せとか幸福とか？」
きっとそんな意味だろうと思い答えれば、エミさんはふふっと笑う。
「これ貰っても？」
「うん、そのつもりで摘んできたの」
「ありがとうございます」
「ん？」
四葉を渡せば、その渡した手ごとエミさんの手に包まれる。
「四つ葉のクローバーの他の意味お教えしますね」
「うん」
そう言って彼は私の横髪に四葉を当てた。
「私のものになって＿＿、だそうです」
その言葉に顔が熱くなった。
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珀空(はくあ)(プロフ) - ゆーみやンさん» はじめまして！そう言って頂けるとすごくうれしいです！これからも頑張らせて頂きます！コメントありがとうございました!!!<(_ _*)> (2020年3月21日 7時) (
レス) id: 0b3c35e0d6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみやン(プロフ) - はじめまして。どのお話もとてもだいすきです！ 更新頑張ってください！応援しています( *´艸｀) (2020年3月21日 3時) (レス) id: cef1a7a657 (このIDを非表示/違反報告)
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