◆うまい恋の裏側で【ci】 ページ22
＊前回の続き(チーノ視点)
お前、笑い方が胡散臭いで？
今思えば冗談だったかもしれない。それでも何気なしに友人にそう言われた時感じたのは、やっぱそうなのかも。そんな感じだ。まあ偶にや、気にすんな。そう言われてもな。
「見て見て、パフェおいしそう！」
「おお、せやな。それにしてもデカすぎひん？」
Aの家でテレビを見て過ごす日は良くあった。彼女はとびっきりの笑みをこちらに向けてくる。
不覚にも心臓が痛くなった。
ああ、絶対心臓持たん。惚れた弱みって怖い、おぞましい、待ってしんどい。オタクを全力で拗らせている友人の気持ちが痛いほど分かる。
彼女はいつだってニコニコしている。
でもその笑顔が実は貼り付けられたものであることも、俺の為に一生懸命頑張ってくれている事も知ってる。
ある意味彼女なりの愛情表現なので、この前酒弱いのに飲みに行って友人たちに話したら、え？ってある意味引かれた。クソわろた。
いや、本当は素でいてくれて構わんのや。むしろウェルカム。でも、必死になってくれる彼女が可愛い。控えめに言って可愛い。
でもいつもそうだときっと疲れてしまうから、そろそろ言ってくれても良いのになあ。
「なあ」
「なあに？チーノ君？」
あ、かわいい。じゃなくて、えっと。いや、でも彼女から言ってもらった方が良いのかも。だっていきなり俺知ってる発言したらビックリするだろうし、下手したら嫌われる。絶対に嫌だ。
「今度の週末どっか行かへん？」
「いいよ、どこ行きたい？」
結局そんな言葉が出る。でもデート行けるし、いいや。行き先はショッピングモールに決まり、何となくの計画を立てる。
胡散臭い笑い方なんて言ってきた友人はAと出会った後から、何やいつにも増して心の底から笑うようになったな。なんて言ってきやがった。
昔から心の底から笑っとったわ。
でも、そう言って貰えるのならいいと思う。
「ねえ、チーノ君」
「ん？」
「……何でもない」
彼女は１回こちらをちらりと見た後、そう呟いた。
「ホンマに？」
「うん、なんて言おうとしたか忘れちゃった。気にしないで」
「えー、気になるわぁ」
何言おうとしたんやろ。気になるけど無理に聞いたら嫌われへん？なんて友人が聞いたら「女々しいわ！」って言われそうなことを思う。
「週末楽しみ」
「せやな」
そう言って笑う彼女に俺もにっこりと笑い返した。
◆◆
性格若干捏造気味です。
実はギャグ枠にしたかった笑
◆私のようになってはいけない【sh】→←◆うまい恋には裏がある【ci】
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 87人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
珀空(はくあ)(プロフ) - ゆーみやンさん» はじめまして！そう言って頂けるとすごくうれしいです！これからも頑張らせて頂きます！コメントありがとうございました!!!<(_ _*)> (2020年3月21日 7時) (
レス) id: 0b3c35e0d6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみやン(プロフ) - はじめまして。どのお話もとてもだいすきです！ 更新頑張ってください！応援しています( *´艸｀) (2020年3月21日 3時) (レス) id: cef1a7a657 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
