◆メインストーリーは止まらない/男主 ページ11
＊落ちはいないRPGゲーム風/男主/友情/転生要素/長め
転生したら、RPGの世界だった。
ラノベのようなタイトルは、俺を表すのに十分だった。
城で騎士をしている父と、踊り子の母の元に生まれ、城下町の学校を出た後、この街に来た。イトコの店を手伝うためだ。
この世界は可笑しい。しかし、今ではすっかり慣れてしまい最早日常である。
「朝ごはんはベーコンエッグにしよ」
休日なのでいつもより遅めに起きて、のそのそと朝ごはんの準備をする。
すると、家の扉が開く。
一人暮らしなので自分以外がその扉を開けることは殆どないが、大方誰が開けたかの検討はつく。
所謂、旅人だ。
「邪魔するでー」
邪魔するなら帰ってや。と心の中で返しながら、ベーコンエッグを作る手は止めないし、そちらも見ない。
てか、なんで関西弁？
皿にベーコンエッグを乗せ、テーブルに着くといつもよりも多い旅人たちがそこには居た。
え、10人くらいは居るんじゃないか？と驚く。普通ゲームでもこんな大勢いない気はするが、まあ偶にはこういうこともあるのだろう。
ガシャーン、ガン！と樽や壺が割られていくし、無遠慮にタンスを開けられる。
本当にRPGだな、と考えながらもNPCはNPCらしく無関心に徹する。
「お、傷薬や！」
「この樽、何も入ってへんわ」
「よっこいしょ」
約10人が狭い家の中を歩き回る様は、いつにも増して異様だ。
これだけの仲間が居るのだから、それなりに冒険してるんだろうなあ、とかぼんやり考える。
そうこうしていると、
「お、美味そうやな」
と、緑のフードを被ったお兄さんにベーコンエッグを1口取られた。そこら辺にあったフォークを使ったらしい。
「そういやお前がAか？」
本当にこの世界は旅人視点だと何でもアリだな、とか考えていると話し掛けられる。
この世界は普通に俺が生きている分には、前の世界と同じように生活できるし、人とも交流できるというのに、こういう旅人が来ると、ゲームのように「おお、旅人か！」と会話したあとにまた話し掛けると「おお、旅人か！」という台詞が繰り返される仕様である。
まじ不思議過ぎな話だよね。違和感持ってる人は俺以外居ないだろうけど。
「そう、俺がAだよ」
そう返せば、
「お前がこの国の騎士が言ってたAか」
「あー、アンタが美人な踊り子はんが言ってた人か」
とそれぞれ言い始める。
父、母そしてその他に、街の人にイトコとみんな俺のこと言い過ぎじゃね？
◆◆
続く
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珀空(はくあ)(プロフ) - ゆーみやンさん» はじめまして！そう言って頂けるとすごくうれしいです！これからも頑張らせて頂きます！コメントありがとうございました!!!<(_ _*)> (2020年3月21日 7時) (
レス) id: 0b3c35e0d6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみやン(プロフ) - はじめまして。どのお話もとてもだいすきです！ 更新頑張ってください！応援しています( *´艸｀) (2020年3月21日 3時) (レス) id: cef1a7a657 (このIDを非表示/違反報告)
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