君の嘘と、最後の恋 Yuto.N (ページ2)

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西条『あ！雄登！』
『え？！』

次の日、病室に行くと元気そうなあきの姿が

『もう体大丈夫なのかよ』
西条『なんか今日はね！』

と、久しぶりに見た秋の笑顔

西条『雄登、ちゃんと寝てる？』
『え？』
西条『くま、できてるよ』

最近は特に、勉強をしてないと気がすまなくて、気がついたら朝なんてことが多々あった

西条『別に、お医者さん目指さなくていいんだよ？』

“私なんかのために....”
そう呟いたあき

『違うよ、俺が医者になりたいんだ』

そう頭を撫でる
あきはそうすると安心してふにゃって笑う

西条『私少し寝るから、帰ってもいいよ』

なんて言われたけど、

『はぁ....』

なぜか今日は勉強のやる気が出なくて、図書館に向かったもののシャーペンが進まない
やる気が出ないまま図書館にあった医学のことが書かれた参考書をペラペラとめくっていると、

「あっ！この参考書！｣
『....は？』
「この参考書ずっと見たかったのにいつも誰かが借りてたの！
あなただったんだ～｣

な、何だいきなり

突然現れた長い黒い髪が特徴的な女の子

「ねぇ！この参考書ちょこーっと貸して？｣
『いいよ』
「やったー！｣

と、子供みたいにはしゃぐ彼女

名前も知らない

子供みたいな君

唯一の共通点といえば、君も医者を目指しているのかな？

これが俺たちの出会い