【浦島坂田船】この馬鹿なんとかしろ！！！

スイーツ ページ19

地下を上がった先にある軽食屋さんに入り椅子に腰掛ける。
左隣に坂田くんと浦田くん、机を挟んで前側に志麻くんとセンラくんが座った。

4つあったメニュー表を皆さんに手渡し、私はお店の雰囲気に浸る。
坂田くんのおすすめしてくれたお店のようなアンティーク感はないけれど、それ相応の素敵な雰囲気のある店だ。
ふと見つけた雑誌に特集されていたお店だったがどうやらあたりだったよう。


みんな決まったようで、私にメニュー表を差し出してくるが雑誌を見たときから心は決まっていたためお礼を行ってもとの場所に戻す。

皆の分の注文をし、待っている間に気が付いたが、まわりの女の子たちの目線が皆さんに集中していた。業務中である業務員ですらうっすらと顔を染めるのを見ていると私の場違い感凄いなぁと改めて思う。
いいですね、イケメンさんは！！！


暫くし、皆の分の注文が運ばれてきた。
浦田くんはハンバーグ、志麻くんはチョコケーキ、坂田くんはミートパスタとポテトフライ、センラくんはグラタン、私はいちごタルトを注文した。

浦田くんはハンバーグを綺麗に切り分け黙々と食べる。だけどその目は小さな子どもみたいに嬉しそうでほほえましい。
志麻くんは運ばれてきたケーキをスマホでパシャリ。女子力ありすぎかい。
坂田くんはパスタに器用にフォークを絡め、意外にもゆっくりと味わっている。くしゃりと口に入れるたび笑うのは狡すぎる。
センラくんはふぅふぅとグラタンを冷まし、器用にスプーンを使いながら美味しそうに顔をほころばせる。

皆さんのお食事姿をカメラファイルに収めるべく、かなりの連写をしたあと私もタルトを口に運ぶ。

レビュー通り、美味しさは格別で自然と顔が緩んでしまう。

「うまい？」

『とっても！！』

そんな私の様子を見た志麻くんが問いかけてくる。


「ふーん、一口ちょーだい、」

そういって、口を開ける志麻くん。
え、なんですかかわいい。

あまりの可愛さな悶ながらも一口分切ったタルトをフォークに乗せ、志麻くんの口に運ぶ。
ぱくっ、とフォークに口をつけうまいと喜ぶ志麻くんはフォルダ行き。

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