【浦島坂田船】この馬鹿なんとかしろ！！！

いろいろ ページ16

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次の日、私は胸元にリボンの編み込んだ赤色のワンピースを着て、履きなれないヒールを鳴らしながら改札を通り抜けた。

気持ちが高ぶるあまり足もはやくなっていて、時計を確認すると待ち合わせにはあと15分程度ある。早く来すぎたかな。


この格好、変じゃないかな？髪型崩れてないよね！？

スマホに移る自分と悶々とにらめっこし、デート前の彼女のように身格好を気にしてしまう。



暫くし、駅の隅っこで1人壁によっかかっていると、カラフルな頭の4人組がこちらに向かってきた。


「おはよーAー！」

『坂田くん！皆さん！おはようございます！！』


片手を上げ、大きな声で挨拶をし歩いてくる坂田くん。
隣にいる3人もだるそうにしているものの黙ってついてきてくれるあたり私の事大好きですね！！わかります！


『坂田くん！赤色ワンピですよ！どうですか！』


くるん、と一回転してワンピースを強調してみる。
長い赤色の生地が揺れて凄く綺麗だと私は思うのだよ坂田くん！！



「坂田、お前…」

「赤色にしてってお願いしたんよ。」


感想を求める私の服装を見るや否や坂田くん以外の3人が顔を顰め坂田くんに言いよっている。
それに対し坂田くんは勝ち誇ったかのような笑みを浮かべていた。


「Aには黄色が似合うと思いますけどね〜」

「いや、紫やろ。」

「緑が1番似合うだろ。」

「赤色が1番や！！」


私の方に向き直したセンラくんが赤色のワンピースを見つめながら言うと、志麻くんや浦田くんも各々の意見をいいだす。


赤に黄色に紫に緑ですか！！！私は色んな色が似合うみたいですね、照れます！！



『今度は全部取り入れますね！！』

「いや次とかないし。」

『ツンデレですか可愛いですね。』

即否定した浦田くんにニヤニヤと笑えば物凄く睨まれた。そんなに睨んでも可愛いなんて罪ですね。



というか、改めて思うけどこの4人顔面偏差値高すぎないか！？私服姿が美しすぎて直視できない！！！


スマホを取り出し、4人を連射すれば志麻くんに「なんかキモイやつおるからはよ行こ」と言われてしまった。
前だったらすぐに消されていたのに消さないでいてくれた志麻くん。

先を歩くがたまにチラリと後ろを向いてくれる浦田くんにセンラくん。
歩幅を合わせて進んでくれる坂田くん。


やっぱ、皆さんほんとに優しいんだよなぁ！！好き！！


クスリと顔を綻ばせ、坂田くんと一緒に3人に着いて行った。

楽しいショッピングになりそうですね。

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